横浜のFP大家が、お客様からいただいた質問を元に、
お金や不動産についてお話し致します。

CONTENTS


154 証券担保ローン


借り入れを利用し、
てこの原理のレバレッジを
活用することで、資産運用を
より効果的に行うことができる。


福島さんが不動産投資に
興味、関心がおありだったり、
すでに取り組まれていらっしゃる
のであれば、聞いたことがある話、
ないし実践されている内容だと
思います。


実際、私自身も、
資産形成の1つとして、
不動産投資、賃貸業を行っている
人間なので、借り入れを利用
している人間の1人です。


もちろん、向き不向きは
ありますので、福島さんに、
必ずしも、借り入れを利用して、
資産運用に取り組むことが
おすすめです、と言うつもりは、
まったくありません。


ただ、不動産のように、
金額が大きいもの、
手元の資金だけでは
まかなえない対象を
組み入れたいときには、
活用することから
避けては通れない、と思います。


不動産投資、大家業は
されていなくても、
マイホームを住宅ローンを組んで
購入されているのであれば、
自然と借り入れを活用している
ことになります。


福島さんや私含めて、
不動産を保有することに興味、
関心があれば、
借り入れ、負債との付き合い方を、
多かれ少なかれ意識することに
なっているのです。


そんな私だからでしょうか?


この1~2年くらいの間に
気になり始め、調べたりする中、
利用するようになったのが、
タイトルに書いた、
「証券担保ローン」です。


福島さんは、
証券担保ローン、
ご存じですか?
すでに
使われたりしていますか?


決してローンを使って
資産形成することを推奨
している訳ではないのですが、
こんな使い方もありますよ、
の参考として、今回は
お伝えしようと思います。


そもそも私が、
証券担保ローンを気にする
ようになったきっかけは、


「保有している金融商品を、
 うまく活用できないか?」


と思い始めたことが
きっかけです。


20年くらい前に、
株式の信用取引やFXに
取り組んでいた頃は、
信用取引やFXを行う上での
担保として
保有している有価証券を
設定していました。


その際に、相場が値下がりし、
担保不足となる強制終了を
経験したことで、
金融商品を担保にして
お金を借りる、活用する
ことからは、すっかり離れ、
心の奥底にしまっていました。


それが、ここ数年、
金融機関で融資を受ける
手続きなどをする際に、
今更ながらですが、


「記入する書類なども多く、
 保管もかさばるし、
 融資を受けるまでに
 時間もかかるよなぁ・・・」


という想いが湧いた時に、ふと、
証券担保ローンのことが
頭に思い浮かんだのです。


「ネットで手続きできるし、
 融資の審査なども基本ない
 のだから、保有している
 金融商品を
 活用すればいいじゃないか」と。


不動産投資、大家業を、
借り入れを利用して行っている
人間が考えそうな発想では
ないか、と私は思ったのですが、
福島さんは、どう思いますか?


順番が前後して恐縮ですが、
証券担保ローンとは、
株式や債券、投資信託など、
証券会社により
どこまでを担保として
みなすかは変わりますが、
時価の50%とか60%まで、
融資します、という仕組みです。


例えば、100万円分の株式を
保有していた場合、
50万円とか60万円を上限に、
金利を払って借りられる
というイメージです。


つまり、この例で言えば、
100万円の株式を保有しながら、
借り入れを活用することで、
150万円~160万円分の
金融商品を保有できる、
ということです。


ちなみに、NISAの中で
保有している
投資信託や株式などは、
担保として提供することは
基本できません。


売却して利益が出た時、
約20%の税金が引かれる
特定口座などで保有している
金融商品だけが、
担保の対象になります。


なぜ、証券担保ローンを
活用しようと思ったかに
関して話を戻します。


先ほど、手続き上や
審査の手間がない点などを
あげたのですが、それ以上に
利用したいと感じた理由は、
つみたてを行っているような
投資信託をより効果的に
活かしたいと思ったからです。


長期、分散、積立が資産運用の
王道と言われていますが、
その成果が目に見えて分かる
までには、
それなりの年月を要します。


その期間、ただほったらかしに
しておくのも芸がないな、
と感じたから
とも言えるかもしれません。


先ほどお伝えしたように、
NISA口座内の商品は
担保提供が基本的には
できません。


なので、ベースとしてNISA
口座の中でつみたてを
行っている投資信託は、
そのままつみたてを淡々と
続けています。


私の場合、NISA口座外でも
投資信託のつみたてを行ったり、
株式を保有したりしているので、
それらを活用したいと思い、
証券担保ローンの利用を
検討し始めた
というきっかけです。


その後、いろいろと調べて
いく中で、投資信託に関しても、
担保としてみてくれる、
証券担保ローンを提供している
証券会社を探し当て、
口座を開設して今に至ります。


どのような活用の仕方を
しているかに関しては、
私の場合、売買による値上がり
などのキャピタルゲインを
狙うことは意図しておらず、
不動産投資と同じで、
定期的な収入を得られる
パイプを太くすることに
使っていこうと考えました。


証券担保ローンのデメリットは、
金利が高めな所だと感じます。
低い会社だと1%台
とかもありますが、
私が調べたところでは、
3%前後~4%半ばくらいまでの
所が多いです。


それも踏まえて、
支払う金利以上の配当や分配金
などが得られる商品を
選んでいけば、
毎月のキャッシュフローを
増やすことができる。
だから、その仕組みを
作ろうという活用の仕方を
考えて行っています。


例をあげれば、
300万円を借りたとして、
支払う金利が3%だとすれば、
支払う利息は9万円です。


一方で、300万円を投じて、
5%のリターンを
得られる商品を購入すれば、
年間で受け取れる
金額は15万円になります。


つまり、受け取った15万円
から支払った利息9万円を
差し引いても、6万円が
手元に残るというイメージです。


自己資金をまったく使わずに、
6万円を得られる仕組みが
作れた、とも言える
かもしれません。


金額が少ないうちは、
株式や投資信託の購入に
限られるとは思いますが、
ある程度まとまった
金融資産を築ければ、
金額にもよりますが、
証券担保ローンで
借りた金額を、
不動産物件の購入の頭金に
充てる、場合によっては、
証券担保ローンで借りた金額
だけで、物件の購入ができる
ことも不可能ではありません。


また、証券担保ローンは、
いざという時に借りられる
ような備えとして用意しておく
というのも、良いかもしれません。


突発的な修繕などが発生した
ときに、自己資金から
負担せずに、証券担保ローン
から借りるというイメージです。


このように、証券担保ローンを
うまく活用することができれば、
副収入の金額を増やせたり、
手元の資金の目減りを防いだり、
賃貸物件を使った相続対策などにも
活用できる可能性があると
私は考えています。


借り入れを活用することは、
資産を有効活用することが
できる反面、諸刃の剣となる
可能性も秘めています。


不動産投資の融資も
証券担保ローンも
同じことが当てはまります。


CMのキャッチコピーでは
ありませんが、


「ご利用は計画的に!」


を心がけながら、
福島さんも、無理ない
範囲で、証券担保ローン、
活用できそうであれば、
検討されてみては
いかがでしょうか?

153 保険って何のために加入していますか?


あなたは保険と聞いて、
どのようなことを思い浮かべますか?


「死亡保障」
「医療保険」
「年金代わり」

というような生命保険
思い浮かべる方もいれば、

「自動車保険」
「火災保険」

のような、損害保険を思い浮かべる方も
いらっしゃると思います。


今回は、生命保険と損害保険について、
私が最近感じていることをお伝えしようと思います。


保険料については、
生命保険料は下がり、
損害保険料は上がっているのが、
ここ最近の傾向かな、と感じています。


金利の先高感があることで、
保険金の支払いまでが比較的長期になりやすい生命保険は、
預かる保険料が少なくても、
長期にわたって保険会社が運用をすることで、
保険金の支払いに備えられると考えてのことだと思います。


一方の損害保険は、
事故や災害がいつ起こるか規模も含めて分かりません。


その意味で、
常に保険金を支払う可能性と背中合わせです。


そのため、契約期間も基本1年、
火災保険でも最長で5年。


人件費の上昇傾向などもあいまって
保険料の上昇という形で
反映されてきているという印象です。


私も、自動車保険の更新案内が届いたので
先日手続きをしたのですが、
補償内容は同じにもかかわらず、
約15%、保険料があがっていました!


では、値上がりしたからと言って、
補償を削るかと言えば、
そんなことは一切せず、値上がりを受け入れて、
前年と同じ内容で更新手続きを行いました。


そもそも、保険って、
何のために加入するものでしょうか?


いろいろなご意見、
お考えがあるとは思いますが、


「起きる確率は低いけれど、
 もし事故などが起きてしまったら、
 自分の資産だけでは、
 経済的にまかなえない出来事に備える」


ために加入するものだと、
私は捉えています。


自動車などは、例えば、
万が一人身事故が起きてしまった場合、
その支払金額は
とてつもない金額になる可能性があります。


だから、保険料が上がったとしても、
補償内容を削ったり下げたりすることなく、
自分が安心できる補償内容で継続することが
大切だと私は思います。


火災保険もしかりで、
例えば賃貸でお貸ししている部屋の入居者、
ないし隣近所からのもらい火などで、
所有している部屋が被害を被った場合、
また住まいとして稼働させるために、
復旧させる必要があります。


この際も、復旧には数百万円など
まとまったお金が必要になることが見込まれます。


自己資金で出しても懐具合に影響がない、
という方であれば、
火災保険の必要性は薄いかもしれません。


とはいえ、やはりまとまったお金が、
一時的に手元から無くなるのは、
できれば避けたいと思うのが人情だと思います。


保険料と受け取ったとした場合の保険金の
バランスも加味しながら、
保険料<保険金
になる可能性が火災保険も高いので、
不動産投資、賃貸経営においては経費になりますので、
火災保険の加入をしておかれることは、
必須と考えておいても良いのではないでしょうか。


一方の生命保険ですが、
私が加入しても良いのではないか、と思うのは、
キーワードをあげると、
「期間限定」と「相続」です。


最初にお伝えした、
保険に加入する目的という点を踏まえると、
例えば、お子様がいらっしゃるご家庭の場合、
教育費、生活費などの金銭面で、
大人になるまで苦労をかけたくない、と思うのが、
親心なのだと思います。


そう考えれば、よくあるケースとして、
途中で自分に万が一のことが起きたとしても、
大学を卒業するまでの費用は、
保険金として受け取れるようにしておきたいという
「期間限定」での生命保険に加入するのが、
家計の負担も抑えることができて、
合理的ではないかと私は考えています。


また、相続、という点で言えば、
生命保険金として受け取る場合、
法定相続人×500万円の非課税枠があります。


もし預貯金においてあるのであれば、
相続した時はそのまま全額が
課税の対象となります。


一方、保険金であれば、
上記の非課税枠があるので、
相続税の節税につながりながら、
自分のお金を渡したい人に確実に渡すことができる。


遺言ではないですが、
保険は最後のお金の贈り物だと私は捉えています。


その点で、相続や相続税を意識して、
生命保険に加入するという選択肢も悪くないと思います。


最近、加入者が増えている、
一時払いの終身保険商品は、
金融資産を多く保有している年配の方で、
運用のリスクをとりたくないような方にとっては、
相続対策などの面で、活用する価値はあるのではないか、
と私は感じています。


私が、加入しなくても良いのでは?と考えている保険商品には、
「医療保険」や「所得補償保険」があります。


「終身保険」も不要かもしれない、
と感じています。


理由は大きく分けて2つ。


1つは、
公的な制度に守られている部分が多いから。


もう1つは、保険金として受け取る金額を、
他の保険商品よりも、
自分で用意しやすいと感じるから、です。


公的な制度に守られている、に関しては、
ご存じかもしれませんが、
医療保険で言えば「高額療養費」制度があり、
所得補償で言えば「傷病手当金」制度があるからです。
(傷病手当金は会社勤め、
 社会保険の方のみにはなりますが)


どんなタイプの商品を選ぶかにもよりますが、
医療保険も所得補償保険も、
「掛け捨て」のタイプが多いと感じております。


掛け捨てタイプの医療保険や
所得補償保険に加入を続けるのであれば、
不動産投資、賃貸業を融資を受けて行い、
特約として、それに近い補償を付加するという方が、
入居者さんから受け取る賃料で、
保険に加入できる仕組みを作れることにもつながるので、
合理的ではないかな、と私は感じています。


団体信用生命保険に加入することにもなるので、
万が一の時の死亡保障という面で、
保険金のように現金としては遺せませんが、
残債が無くなった状態の不動産物件を
遺すことができます。


しかも不動産物件を相続で受け取った場合は、
金融資産のように
額面の金額のような時価では評価されません。


路線価や固定資産税評価額を踏まえて
評価額が計算されるので、
相続税の負担を抑えることにもつながります。


受け取った相続人の方は、
そのまま不動産投資を続けて
賃料収入を生活費に充てることもできるし、
まとまった金額を受け取りたければ、
売却して現金化して使うこともできます。


そう考えると、不動産投資、賃貸業を、
ローンを借りて行うことは、
結果的に生命保険代わりになり、
保険料分をNISAやiDeCoの運用に回す
などという選択も行えて、
掛け捨てにならず、不動産という資産が残ります。


そうすれば、
完済するまでは生命保険として運用し、
完済したあとは、その時の状況に応じて、
柔軟にどうするかを考えることができる、というのも、
不動産投資と生命保険の違いかな、
とも私は考えています。


とはいえ、不動産という物件を、
融資を受けて購入して持ち続けることが、
理屈上は保険代わりなると分かっても、
借金を抱えている気持ちが払拭できずに精神的に落ち着かない、
という方もいらっしゃることと思います。


そういう方は、無理することなく、
掛け捨ては期間限定の掛け捨て、と割り切って、
定期タイプの保険に加入しながら、
NISAiDeCoの制度を使いながら、
資産形成を行っていくスタイルが良いと思います。


いろいろな方のお話を伺っていると、
知人友人などを介して保険の担当者と接触し、
提案された生命保険などに加入している方が
多い印象を私は感じています。


中には、
 
「重複している内容だし、
 ここまでの保障は不要なのでは?」

と私の目から見たときに感じる方もいらっしゃっいます。


資産運用、資産形成に目的が必要だというお話は、
何度となくお伝えしていることではありますが、
保険に関しても、同じことが言えます。


「今入っている、生命保険、損害保険は、
 何のために加入しているのですか?
 内容、理解して入っていますか?」


もしこの質問に、
はっきりした返事ができないようであれば、
「何のために保険に加入しているのか?」を一度考えて、
見直してみるのも、良いのではないでしょうか?


保険は、長期にわたって保険料を払い続けることもあり、
マイホームの次に高い買い物だと言われている商品です。


だからこそ、あなたの大切なお金を、
少しでも無駄にすることがないように、
資産の設計、支出の管理をすることが、
長期的な視点に立ったとき、大切になると私は考えています。


152 無料ってお徳?


「資産運用のセミナーで
 話を聞いてもらえませんか?」


先日、会場を埋めるための、
いわゆる「サクラ」として、
某マネーセミナーへ足を運んできました。


声をかけて下さった方は、
セミナー主催者を補助しているような立場の方で、
登壇されるFPの方と私は、
まったく面識もない状態です。


セミナー開始時、会場は満席!


どこまで「サクラ」の方か分かりませんでしたが、
同じFPという立場の方が、
どのような内容の話をされるのか、
ということにも興味が湧いたので足を運んできました。


セミナーは、途中休憩を挟んで約2時間。


司会は某芸能人の方が務められていて、
資産運用に興味はあるけれどまだ取り組めていない、
あるいは取り組んで日が浅い方向けの内容でした。


登壇されているFPの方のお話を
一方通行で聞くスタイルでしたが、
司会の方の話、セミナーの内容でも
ちょくちょく出てきた話を踏まえると、
「ひとりでも多くの方を、無料相談に申し込ませたい」
という意図が見えるセミナーでした。


しかも、セミナー修了後、
スタッフの方と話を交わさないと
帰れない流れになっており、
導線をうまく作っているな、とも感じました。


私は、無料相談を受けて、
どんな提案をされるのかに、
興味、関心がわいたりもしたのですが、
FPという立場を隠した、
偽りの自分を演じ続ける自信がなかったので、
「無料相談には参加しません」と、
サラッと伝え、ささっと会場を後にしました。


周りの参加者の方は、休憩中含めて、
少なくても半分以上の方は、
無料相談に申し込んでいる印象を受けました。
(もしかしたら、無料相談受けると、
 ポイントがもらえるとかの特典が
 ある参加者もいたのかもしれないですね)


私は、無料相談を受けること
そのものを否定する気はありません。


ただ、このセミナーの内容や進め方を踏まえると、

「スピードが速くて、
 ある程度学んだりしている方でなければ、
 セミナーの内容を理解できないのではないか?」

という印象を抱きました。


私はFPを生業にしていることもあるので、
内容に関する理解はでき、
ついていくことはできましたが、
約2時間のセミナーが終わった後は、
結構な疲労感を抱きました。


お金関連の話題や制度、
時事トピックなどへの関心が薄い方からしたら、
2~3割も理解できれば御の字ではないか、
と感じたくらいです。


何が言いたいかというと、

「この人、いろんなこと知っていてすごい!」

「個別相談を申し込んで、より詳しく話を聞いてみたい!」

そんな、FPとしての権威性、
みたいなのをセミナーを通して植え付けて、
個別相談に導こうとしているスタイルだと感じた、
ということです。


しかも、途中途中で、ちょいちょい、
自分の生活の自慢話的な内容も挟み込まれており、

「この先生みたいに資産運用してお金とつきあうと、
 楽しく過ごせるようになる!」

そんな夢を抱かせるような内容も
盛り込まれていました。


私は、自分自身がセミナーを行って、
伝える側であれば、
雰囲気や流れにまかせるようなことは
行わないしできないので、

「こういうスタイルでセミナーを行い、
 集客しているFPさんもいらっしゃるのだな」

ということを、学ぶ機会となりました。


決して、内容そのものが悪かったとは感じていません。


すごくまっとうなことを伝えていましたし、
共感できる部分もあったのですが、
セミナー受講者と講師のFPの目線が
あっていない状態だったのではないか、と感じる点に、
受講して、私は違和感を一番抱きました。


この情報の非対称性があるままの状態で、
無料相談に行って、
どのような提案をされるのか?


最終的には、保険、投資信託など、
何らかの商品を契約するように、
どのように話をもっていくのか?


無料相談に申し込み、話を聞くということは、
どういう意図があることなのか、
みなさん分かっているのだろうか?


ちょっとうがった見方をしてしまっておりますが、
無料相談に関しては、
どうしてもそんなマイナスな方面から、
私は見てしまいます。


私自身、自分の経歴にもありますが、
今で言うほけんの窓口のような、
来店型の保険の乗合代理店に勤めていた時期がありました。


店頭でのカウンターセールスといわれる職種でしたが、
相談料は無料でした。


では、営利企業なのに、
何で成り立っていたかと言えば、
保険を契約して頂くことで、
保険会社から会社に入る収入が会社の売上を構成しており、
社員の収入も、契約実績に応じて決まる体系となっていました。


私は、営業職というスタイルが不向きなようで、
保険の見直し相談で来た方であっても、
内容が良ければ、
「そのまま続けて下さい」と伝えてしまうような、
会社側から見れば、
売上を産まないダメ社員のひとりでした。


1年後には給与も下がり、
3泊4日の社長研修とかにも呼び出されたりする、
ダメ社員だった暗黒時代です(苦笑)


ただ、相談に来て頂いた方に、
損になるような提案はしたくないという
自分の想いは最後まで譲れず、
退職するまで、うだつのあがらない社員のままでした。


今回は、先日の無料セミナーから
無料相談への流れがある実体験と、
過去自分が無料相談を営利企業内で
行っていた経験を踏まえて、
「無料」って本当に良いのだろうか?
ということを改めて思い返してみました。


ただより高いモノはない、
ということわざがありますが、
「無料」には、注意しすぎてもしすぎることはない、
と私は考えています。


お金の面で無料相談を受けて、納得満足したつもりが、
割高な金融商品を契約して、
長い目で見ると、負担感が高くなり、
家計を圧迫するような資産構成になっている
という方の話も聞いたことがあります。


住宅展示場に行って、
マイホーム購入を検討していたのに、
そこにいるFPに相談した結果、
生命保険を契約していた、
という笑うに笑えない話も!


無料相談で応対して下さる方全員が、
悪意をもっているとは言いませんし、
悪い方向へ誘導しようとする方は少ないです。


ただ、無料相談が成り立つ背景には何があるのか?


無料相談で提案された内容を取り入れることで、
本当に良い結果をもたらすのか?
お得なのか?
逆に損することにならないか?


もし無料相談を受けることがあれば、
このようなことに気をつけながら、
相談相手と向き合って頂きたいです!
とお伝えして、今回は筆を置きたいと思います。


151 買い物で後悔しない秘訣


以前のコラムでも触れましたが、
1ヶ月以上前に、新しいパソコンを買いました。


決めるまでに時間がかかった点に関しては、
そのときに触れました。


ただ、そのときの内容ではないですが、
私がものすごく苦手意識を抱いていることもあり、
まだ使えるという点で、
緊急性が高くなかったので、
購入後、そのまま放置状態にありました。


そんな状態を察知したからでしょうか?


旧パソコンの動きが、
急に遅くなるような現象が、起き始めました。


「さすがに、そろそろ手をつけよう!」

と、新パソコンの設定に時間を割き、
やっと使えるようにすることができました。


使い始めると、

「もっと早く手をつければ良かったな…」

という想いになるから、
不思議なものです(苦笑)


もしかしたら、
5年に1度くらいの間隔にしてしまうから、
面倒さや手間を感じてしまうのかも、
とも思ったりしました。


新パソコンは、3年後くらいに、
状態の有無にかかわらず、
買い換えるのが良いのかも、
という気持ちに今はなっています。


それにしても、新しい機械の設定って、
どうして、あんなに手間がかかるのでしょうか…
私が苦手意識を抱いているから、
体感として長く感じるだけなのでしょうか…


いずれにせよ、
今のライフスタイルにおいて、
パソコンやスマートフォンといった電子機器は、
もはや不可欠な生活必需品ですよね。


だからこそ、私の苦手意識も、
もう少し弱められるようにしないとな…



ただ、今回3年後くらいに、と感じたのは、
設定の不得意さだけが理由ではありません。


新パソコンを使うことで、
不要となった、旧パソコンを手放す際に、
心地よさを感じる経験ができたことも一因です。


それが、今回の表題にした
「買い物で後悔しない秘訣」です。


資産運用、不動産投資などにも、
つながる話だと思うので、
今回取り上げることにしました。


最初に、率直に伺います。


今までに買ったもので、
「これは買って正解だった!」
と感じたのは、どのような時でしたか?


失敗せず、良い買い物をした!と感じたのは、
どのような時でしたか?


イメージとして思い浮かんだものは、
皆さんと私で異なるように、
100人いれば100通りの思いがあるとは思いますが、

「使いやすく、壊れないで長く使えた時」

「最初に思っていたよりも使い勝手が良く、
 価格<価値を感じた時」

のように、損した気分にならず、
思っていた以上の価値を感じた時ではないでしょうか?


私が旧パソコンを
手放すときに感じることができたと伝えた心地よさは、
まさにこの思った以上の価値があったことが理由です。


「5年も経ったノートパソコンだし、
 5,000円くらいで買い取ってくれたら御の字だな」

という想いでお店に持ち込んだところ、
なんとビックリ!


5年前に買った時の価格の、
約2割の価格を提示頂いたのです!


想定の数倍の価値があると認めてくれて、
小躍りしたのは言うまでもありません。


しかもこの旧パソコンは、コロナ禍の時に、
横浜市の給付金対象の事業者に私が該当したことで、
購入時に9割の補助を受けていたのです。


つまり、旧パソコンに関しては、
5年近く使いながら、
実質自己負担なく使わせて頂けたという結果になり、
満足度が高い状態で手放すことができたのです。


この経験から、新パソコンに関しても、
3年前後で手放せば、
買い取ってもらうときの価格を、
少しでも高値を維持した状態で、手放せるのではないか?


これが、設定の不得意さだけではなく、
私が新パソコンを次は3年前後で手放そうと感じた、
もう一つの大きな理由です。


少し言い方を変えれば、
リセールバリューの高さを意識して、
手放すタイミングを考えることが、
満足度の高い買い方につながるのではないか、
という意味合いです。


そして、このリセールバリューという考え方は、
不動産に代表される、実物資産においては、
購入するときの安心感、
失敗しない秘訣にもつながると私は考えています。


今回話題にあげたようなパソコンや車といった、
消耗品、日常生活で使うモノに関しては、
リセールバリューの下がり幅は大きくなると思います。


一方、不動産のような実物資産は、
減価はしていくのですが、
購入する物件のエリア選択を間違えないこと。


また購入後の維持管理を怠らないことで、
下がり幅を抑えたり、
場合によっては維持できたり、
購入時よりもアップさせることができたりするものだと
私は考えています。


株式のような金融資産の場合、
個人の力で価格をコントロールするのは難しいと思います。


その意味で、リセールバリューは、
その時々の相場次第となってしまうので、
時間を味方につけた長期投資に取り組んで、
損して失敗する確率を下げていく、
という取り組み方が、
失敗しにくい王道的な方法ではないでしょうか。


不動産などの実物資産も、もちろん相場はあるので、
リセールバリューという意味での価格は、
その時々の市況に左右される部分はありますが、
金融資産との違いとして、あなたの力量で、
価格、価値を維持することができるとも、
私は考えています。


では、個人の力量でリセールバリューを維持する上で、
不動産の場合、
大切なポイントはどんな点だと思いますか?


私の視点で言えば、
それは「賃料」だと考えています。


不動産投資としての賃貸物件に限らず、
マイホームに関しても、

「もし賃貸で貸し出すとしたら」

という想定で考える、という意味合いです。


地主として土地・建物をお持ちの場合であれば、
あてはまらない部分もあると思いますが、
そうでない場合は、
もし売ったらいくらで売れるかを客観的に考えやすい指標として
「利回り」があると私は考えています。


細かく突き詰めるとキリがないので、
おおまかに言えば、

「その物件のあるエリアで、
 同じような広さや種類の物件は、
 いくらくらいで賃貸募集がされているのか?」

「同じような物件は、
 だいたいいくらで売り出されているのか?」

この2点を確認することで、目安ではありますが、
例えば、賃料の20年分とか25年分などが
売買価格になっているみたいな
イメージがしやすくなると思います。


すぐに売却するつもりはなくても、
この目安を気にかけておくだけでも、
いざという時に現金化できる
という安心感につながるのではないでしょうか?


あるいは、私が年に1度、
賃貸管理会社にお願いしているように、
査定を出してもらうことで、
リセールバリューを把握でき、
保有続ける上での安心感にもつながると思います。
(サイト経由の一括査定は、
 避けた方が良いと私は感じています)


それと同時に、賃料を維持し続ける、
タイミングなどを見て上げる努力をすることなども、
リセールバリューにおいては、
大切なことであるとも思います。


私の場合、不動産投資の賃貸物件にはなりますが、
退去があったタイミングで、
修繕、リフォーム、リノベーションなどを施しながら
保有し続けているおかげで、
購入時より賃料はすべての保有物件で上がっています。


また、査定時のリセールバリューに関しても、
金融資産的に言えば、
含み利益が出ているような
状態を維持できています。


ぜひ、皆さんも自身の想いなどで
コントロールしやすい賃料の維持、
ないし上昇という点に意識を向けて、
マイホームであれば、
もし貸したとした時に
いくらで貸せそうかという点に意識を向けて、
不動産のような実物資産とは向き合いながら、
リセールバリューを考えてみるのも、
良いのではないでしょうか?


150 その他大勢から抜け出しませんか?


突然ですが、
私は学生時代にサッカーをしていました。


ポジションはディフェンダー。


もともと性格的に、
アクティブに攻めるというよりも、
失点せずに負けない!という、
ディフェンシブが性に合っているのかもしれません。


今の、資産運用の自分のスタイルを見ても、
失敗しないように取り組むことに意識が向くことを考えても、
守り好きは天性のものなのかもしれない、
とも思っています。


この点を、資産運用にあてはめて考えると、
積極的に利益を狙いにいくというよりは、
現状を把握し、そこからいかに目減りさせず、
長い目で見てゆっくりでも成長していくことを目指す、
というようなスタイルと言えるのかなと考えています。


また、良くも悪くも、
石橋を叩いて渡るような慎重な部分があり、
あえて将来を悲観的に考えながら備えるという
側面も持ち合わせているとも自覚しています。


特に、
自分の采配で備えられる部分に関しては、
起こるかもしれない未来に対して、
早目に手を打つように心がけている所も、
あるかもしれません。


今日は、そんな未来への備えという点で、
不動産投資、大家業に、
私がどう向き合っているかについて、
お伝えしてみようと思います。


最初に結論からお伝えすると、

賃貸管理に絡む担当の方と、
 なんらかのきっかけがある度に、
 相談、話をするようにしている」

ということを、心がけています。


どんな想いを持っているか、
考えているかを伝えておくことで、
社内のデータベースなどに
少なからず残してもらえることとなり、
長い目で見た時、やりとりも、
スムーズに行いやすくなるのではないか、
というイメージです。


不動産投資、大家業というと、
売買の営業担当者と
接することが多くなるのが自然だと思います。


物件を紹介してもらい、
紹介してもらった物件に対して
やりとりを積み重ねながら、信頼関係を構築し、
あなたにとって良いと感じる物件を
購入できることにつながる。


これが出発点にあることは、
誰もが同じです。


ただ、不動産投資、大家業において、
より大切なことは、物件を購入した後です。


購入はあくまでもスタートに過ぎません。


購入後に、遅かれ早かれ、入居者様の退去が発生し、
原状回復の工事や次の方の募集、
という経験を積み重ねていくことになります。


不動産会社、担当者によっては、
そのやりとりの窓口も、
営業担当の方がなされるケースもあります。


その営業担当の方とのやりとりで、
スムーズに進むのであれば問題はありませんが、
実務的な部分として、賃貸管理を行うという点で言えば、
賃貸管理を担当している他の部署、
担当の方がしていることが多いのではないでしょうか?


そう考えた時に、
営業担当者と築いた良好な関係は維持しながらも、
賃貸管理に関わる担当の方とも、
直接やりとりできる、繋がりを持てるようにしておくことが、
不動産投資、大家業を、
安定して運営していくという点で、
大切ではないか、と私は考えています。


私が賃貸管理をメインでお願いしている会社には、
売買関連で信頼して相談できる存在が2人いますが、
賃貸管理に関しても、
直接相談できる存在が、複数人います。


8月は閑散期だからでしょうか。


先日、
賃貸管理の相談にのりますキャンペーン的な
メール連絡があったので、
現時点で退去連絡含めて、
空室になる予定がないにもかかわらず、
最近の話も聞きながら、
いつ起きるか分からない空室に備えたい想いから、
相談、話す時間を割いて頂きました。


最近の動向の話、
部屋の修繕、リノベーションなどを行った場合の
相場感や賃料への影響なども伺いながら、
私が賃貸管理をお願いしている各部屋に関して、
もし今後、空室が発生した時、
こうしたいと思っているという
自分の想いを伝えたりなどのひとときを過ごしました。


私自身は、そのようなやり取りをして、
今後のことを考えて、
備えておこうと考えることが好きなので、
自然と行動している部分があるのですが、
担当者から漏れてきた声として、

「斎藤さんのような方は、
 オーナーさんの中でも、ほんの一握りですよ」

という話。


多くの方は、物件購入後は、
賃貸管理はほぼ任せっぱなしで、
退去時に空室を内見しようとする方は少ない。


募集賃料決めや原状回復工事の金額、
入居者が決まった時、
というタイミングで、
メールないし電話連絡を行うだけなので、
顔を合わせる機会がないケースが多いとの話でした。


私は、自分が好きで、
空室時に内見に足を運んだり、
賃貸管理の担当者と話すことを自然と行っていたので、
その話を聞いた時、
「そうなんだ」と少し驚いたのが
正直な気持ちでした。


また、

「もう少し、賃貸管理という面にも
 興味、関心をもってもらえるオーナーさんを増やしたい」

とも、担当者は
おっしゃっていました。


ここまでの話を聞いて、
あなたはどう思いましたか?
どう感じましたか?


もし既にに不動産投資、大家業を始められているなら、
チャンスではないか!と私は思います。


たしかに、賃貸管理のことを考えるのは、
物件の購入検討をしている時のような
楽しさはないかもしれません。


また、必要に迫られない限り、
賃貸管理を委託しているのだから
考えずに過ごしたいというお気持ちも分かります。


ただ、多くの方が、購入後の賃貸管理に関して、
意識的に考えていないというのが事実としてあるのであれば、
面倒な気持ちを乗り越えて、
賃貸管理の担当者へアプローチしてみてはいかがでしょうか?
営業の担当者さんにお願いして、
接点をつないで頂くというのは、いかがでしょうか?


それをするだけでも、
賃貸管理を担当している部署の方などにとって、
あなたは、その他大勢から抜け出して、
賃貸管理にも意識の高いオーナーさんとして
みなして頂ける可能性が高くなるのでは、
と私は感じています。


結果として、その他大勢のオーナーさんよりも、
賃貸管理が、よりスムーズに、
円滑に進むことにもつながるのではないか、
とも私は感じています。


不動産投資、大家業に限りませんが、
緊急性が低いと感じることは、後回しにして、
なかなか手を付けないというのが、
人間の習性にはあると思います。


ただ、いつ、何が起きるかは分かりません。
空室もいつ起こるか分かりません。


その意味で、空室になった時に
どういう選択肢を考えられるのか、
などを担当者とやりとりすることに時間を割くのは、
緊急性は低くても大切なことではないか、と
私は考えています。


是非、皆さんも、
その他大勢のオーナーさんから抜け出して、
賃貸経営を末永く、円滑に行えるような関係作りに、
時間を割いてみるのも良いのではないでしょうか?


149 実家の活用方法


実家の整理に、
ようやく手をつけ始めました。


押し入れの中のものを見て、
両親と一緒に、いるorいらない、を
判断していく作業です。


まったく使った形跡がないまま
仕舞いこまれた贈答品の食器など、色々と出てきて、
いつか使うかもの想いから、
よくもまあ、ここまでため込んだものだ、
という気分になりました。


そもそも、
あったことも忘れているようなモノばかりなので、
ほぼすべて「いらない」判断になり、
ただゴミの日に捨てるのも忍びないので、
リサイクルショップへ持ち込みました。


古めのものだし、二束三文だろう、
そもそも買い取ってもらえないかもしれない
くらいの想いで行ったのですが、
ふたを開けてみたら、
なんと4,000円弱になりました!


買い取れないと戻されたのも、
一部の電化製品くらいで、
ほぼすべて買い取ってくれた。


家のスペースは空くし、
ゴミとして捨てるものも減り、
お金も受け取れる。


一挙両得ならぬ、
三得くらいなルンルン気分でお店を後にしました。


スッキリした気分になれて、
お金も頂けるなんて最高!!


すべての片付けが終わった訳ではないですが、
そんな爽快感を味わえる、片付けのひとときでした。


今回、改めて思ったのが、
ゆくゆく、家そのものをどうしようか?ということ。


ご実家をどうするか?は、皆、遅かれ早かれ、
考えることから避けられないことだと思います。


もしかしたら、既にご経験済みかもしれませんが、
その場合は、そんな視点もあるのだな、
くらいにお読み頂ければと思います。


私の場合は、現在両親ともに健在で、
住まいとして使っており、
私がひとりっ子なので、
引き継ぐことになる可能性が限りなく高い。


改めてそう思ったので、
自分だったらどうするか、みたいなことの想いを、
今回は綴ってみようと思います。


最初に、実家をどうする?
と考えた時、選択肢として上がってくるのは、

売却する
貸し出す
自分で住む

のどれかではないでしょうか?


ご実家の場所や築年数などの状況によっては、
選択肢に入らないものもあるかもしれませんが、
一般論としてお目通し頂ければと思います。


自分で住む」場合は、そのまま住めば良いので、
入口の負担感は一番少ないケースかな、と思います。


ただ、立地含めた利便性の点、
私の場合は、戸建なので、
小さな庭ではありますが、
植栽の手入れをする必要があるなどの、
維持管理の点が、面倒くさがりの私にとって、
どうなのかな、という想いになります。


それに、現在独身である私がひとりで住むには、
部屋数も多すぎるとも感じています。


なので、もし実家の場所に住むのであれば、
現時点で約、築40年ということもあるので、
平屋に改築して住む、
あるいは、気の置けない私と何人かと一緒に、
シェアハウス的に暮らすというのも、
悪くないのかも、と思ったりしました。


次に「売却する」を検討する場合であれば、
更地にしてからにするか、
建物付きでそのままにするか、ということを、
最初に検討することになるかと思います。


この点に関しては、
最初はそのまま売り出しをして、
買主候補の方が現れた時の交渉次第で、
取り壊すかどうかを考えるのが良いのかな、と
考えています。


値段に関しては、
「一括査定サイト」を利用するのは、
絶対にやめよう、と考えています。


以前、住まい、賃貸物件、
それぞれで、ものは試し!と
使ってみたことがあるのですが、
送信した後の、電話、メール連絡の多さに、
辟易したマイナスな体験しかないからです。


その体験を経た後は、
教科書的な書き方になってしまいますが、

土地は路線価
家屋は固定資産税評価額

を確認して、
売却する場合の目安を考えるようになりました。


これは、
賃貸用の投資物件を購入や売却する時にも、
実際に、ひとつの参考指標として現在でも使っています。


実家の場合は、戸建であれば、
家屋(建物)は築年数が経過していることが多いので、
基本的には土地の値段が、
売買価格の目安になってくると思います。


その意味で、相続税の評価額にはなりますが、
路線価を基準に考えた土地価格は底値に近く、
最悪、この値段であれば売れるだろう、
の目安として把握しておけるのではないか、
と考えています。


最後に「活用する」を検討する場合ですが、
リフォームをして賃貸に出すのが、
セオリー的な考え方かなとは思います。


借りて頂く方に、
ご迷惑をかけない配慮は不可欠だからです。


あるいは、最近増えている
「DIY賃貸」として募集を行い、
住まれる方が、好きなように使って良いですよ、
という形で賃貸に出すのも、
良いかもしれないな、とも考えています。


私の場合、公立の小中学校も近くにある、
いわゆる住宅地にある戸建なので、
お子様がいらっしゃるご家族が
借主様の候補にあがると思っています。


であれば、ご自分達が住みやすいように、
創意工夫して頂いて、
それこそ「活用」して住んで頂く方が、
ベターなのかな、
と思っているという意味合いです。


あるいは、
JTIを利用するのも良いかな、と考えています。
https://jti.or.jp/


貸し出すにあたって、
リフォームは必要になってくると思いますが、
マイホーム借上げ制度が利用できれば、
安定した賃料収入を得ることにつながり、
年金の上乗せ収入としても、見込やすくなるからです。


あるいは、更地にして、
駐車場(時間貸しか月極かは要検討)
として貸し出すか…


今回は、私の想像よもやま話に
お付き合い頂き、ありがとうございました。


少しでも参考に感じて頂ける
部分がありましたら幸いです。


私の場合は、ひとりっ子ということで、
良くも悪くも、身内に相談することなく
自分だけの判断ができます。


また戸建なので、
土地活用的な面も含めた検討ができるということで、
マンションよりは、
選択肢が多いのかもしれません。


この2点だけを見ても、
住まいの状況も親族の状況も条件が異なると思いますし、
100人いれば、100通りの判断、考え方があります。


なので、何が正解ということは、
もちろんありません。


世の中の状況も変わっていくように、
ご自身を取り巻く環境や状況も、
その都度、変わっていくことと思います。


だからこそ、ご実家の活用方法、判断に関しても、
今思い描いていることが、いざ現実になった時には、
異なる判断をすることになるかもしれませんが、
その時々に合わせて、
柔軟に判断すれば良いことです。


ただ、その時にどんな判断をするのが良いかに関して、
事前にいくつか選択肢を考えておくことも、
大切ではないかな、とは思います。


もしご実家を引き継ぐことになった時に、
慌てふためかないように、
今の内から、どう活用するのがベターなのか、
という選択肢を考えておく、
ご兄弟で話し合っておくのも
良いのではないでしょうか?


148 クラウドファンディング


先日、マジックを見に行きました。


タネやしかけが分かる演目があったとしても、
マジシャンの演技に魅了されて、
騙されてることが快感であることが、
楽しさだと私は思っています。


一緒に見に行くと、

「見破ってやろう!」
「間近で見てたのに、全然分からなかった…」

と言う方が多いのですが、
見破りたい、分かりたい、とすればするほど、
マジシャンの術中にはまっていくのが、
マジックだと私は思っています。


皆さんも、マジックをご覧になる機会があったら、
見破ってやろうみたいに肩ひじ張らず、
マジシャンのパフォーマンスに酔いしれながら見ることが、
楽しさを増す秘訣だと思いますので、
もし良かったら、意識してみて下さい。


マジックという非現実世界では、
騙されるのは良いことですし、
騙されることが快感なひとときです。


ただ、現実世界において、
相手の手中で踊らされ、
騙されるのは避けなくてはなりません。


あっ、騙されると言えば、
先日、Instagramで、私の偽アカウント、
なりすましが出現したと連絡をもらいました。


私自身でどうにかすることはできないので、
もし私の偽物Instagramを見かけたら、
なりすまし報告して頂けるとありがたく思います。

宜しくお願い致します。
https://www.instagram.com/p/DM35GKiy_Mc/?img_index=1


このことを伝えさせて頂いたのは、
ご存じかと思いますが、
なりすましアカウント経由で
資産運用などに謳い文句で引き入れて、
投資詐欺などの被害に遭われる方が増えているからです。


私の偽アカウントからでは、
仮にそんな勧誘があったとしても、
騙される方はいないのでは?とは思いますが、
騙す方は、口八丁手八丁なので、
気を付けて頂くに越したことはない、
と思っております。


この手の被害が話題になるように、
資産運用、お金に絡んだことでは、
騙される的な話が、他の分野よりも多いと感じています。


現実問題として、巧妙に騙して、
少しでも利益を得ようとする方がいるからこそ、
気をつける必要があるのです。


つい先日も、上場して1年も
経過していない企業が、不正会計により、
上場廃止になるというニュースがありました。


しかもその不正は、
上場前から行われていたという内容なので、

「なぜ、上場する前に、
 誰も分からなかったのか?」

という疑念を抱かざるを得ないな、
と感じました。


審査体制が甘かったのでしょうか?


いわゆるプロでも見抜けないような出来事が
起きうる現状を踏まえると、
絶対とは言い切れませんが、
株式投資で会社選びをするのであれば、
JTC(JapaneseTraditionalCompany)
と言われるような企業の中から選び、
お金を投じる方が、騙されにくい、という意味合いで、
ベターではないのかな、と個人的には感じております。


騙されるということで、話題になったり、
そういう業界でしょ、みたいに印象の悪さを抱かれ、
悲しさを感じる分野に「不動産」があります。


大部分の方は真面目に仕事と向き合われているのに、
ごく少数にもかかわらず、
ニュースになるような話題がきっかけで、
業界全体の印象がマイナスに見られがちなのは、
不動産好きな私としては残念です。


だからこそ、少なくても、
私の所に、幣事務所に、
不動産関連で相談にいらして頂いた方には、
少しでもそんなマイナスな印象を
払拭して頂けるようなことも心がけながら
応対するように努めています。
(私は、不動産業界のまわしものではありませんので、
 その点誤解なきよう、お願い致します)


とは言え、不動産における騙しという点で
一例をあげると、
ネットに掲載されている物件の中には、
おとり広告と言われるものも存在します。


規制がかかり、ましになってきているとは言え、
まだ存在しているように感じることがあります。


私自身、今振り返れば、
不動産投資、大家業を始めた初期の頃、
おとり広告にひっかかったことがあったな、
と思い当たる節があります。


つまり、掲載されている、
良いと感じる物件について問い合わせをした所、
その物件はすでに成約済みなので、
別の物件を紹介させて下さい、という流れで、
営業攻勢をかけられた、みたいな経験です。


もちろん、好条件の物件が、
本当に掲載されることもあります。


ただ、その場合は、本当に動きが早くて、
1日、早ければ半日もしない内に、
掲載が削除されることが往々にしてあります。


なので、ネット検索、
ポータルサイトなどに掲載されている物件で、
好条件だと感じる物件がもしあれば、
おとり広告ではないかを確認する意味合いも兼ねて、

「掲載業者さんへ、
 メールではなく電話で直接話して確認する」

「情報公開日を確認して、
 公開から日がどのくらい経過しているか確認する」

などを行えば、騙され、
相手の術中にはまってしまうような確率は
格段に下がると思います。


騙されるのは、
マジックなどの非現実世界の中だけにして、
現実世界ではトラップにひっかからず、
失敗しない選択、行動ができるように、
基準や確認方法などを決めておくことが、
大切ではないかと私は考えています。


実際、後になって失敗した、
みたいな後悔を抱くような場合、
そこに至るまでの間に、違和感を抱いたり、
理解できないと感じるケースが往々にしてあります。


その点で、あなた自身が感じた、
違和感のような直感的な感覚を大事にすることも、
騙されず、心穏やかに過ごす秘訣の1つではないか、
と私は考えています。


147 騙されることは嫌いですか?


先日、マジックを見に行きました。


タネやしかけが分かる演目があったとしても、
マジシャンの演技に魅了されて、
騙されてることが快感であることが、
楽しさだと私は思っています。


一緒に見に行くと、

「見破ってやろう!」
「間近で見てたのに、全然分からなかった…」

と言う方が多いのですが、
見破りたい、分かりたい、とすればするほど、
マジシャンの術中にはまっていくのが、
マジックだと私は思っています。


皆さんも、マジックをご覧になる機会があったら、
見破ってやろうみたいに肩ひじ張らず、
マジシャンのパフォーマンスに酔いしれながら見ることが、
楽しさを増す秘訣だと思いますので、
もし良かったら、意識してみて下さい。


マジックという非現実世界では、
騙されるのは良いことですし、
騙されることが快感なひとときです。


ただ、現実世界において、
相手の手中で踊らされ、
騙されるのは避けなくてはなりません。


あっ、騙されると言えば、
先日、Instagramで、私の偽アカウント、
なりすましが出現したと連絡をもらいました。


私自身でどうにかすることはできないので、
もし私の偽物Instagramを見かけたら、
なりすまし報告して頂けるとありがたく思います。

宜しくお願い致します。
https://www.instagram.com/p/DM35GKiy_Mc/?img_index=1


このことを伝えさせて頂いたのは、
ご存じかと思いますが、
なりすましアカウント経由で
資産運用などに謳い文句で引き入れて、
投資詐欺などの被害に遭われる方が増えているからです。


私の偽アカウントからでは、
仮にそんな勧誘があったとしても、
騙される方はいないのでは?とは思いますが、
騙す方は、口八丁手八丁なので、
気を付けて頂くに越したことはない、
と思っております。


この手の被害が話題になるように、
資産運用、お金に絡んだことでは、
騙される的な話が、他の分野よりも多いと感じています。


現実問題として、巧妙に騙して、
少しでも利益を得ようとする方がいるからこそ、
気をつける必要があるのです。


つい先日も、上場して1年も
経過していない企業が、不正会計により、
上場廃止になるというニュースがありました。


しかもその不正は、
上場前から行われていたという内容なので、

「なぜ、上場する前に、
 誰も分からなかったのか?」

という疑念を抱かざるを得ないな、
と感じました。


審査体制が甘かったのでしょうか?


いわゆるプロでも見抜けないような出来事が
起きうる現状を踏まえると、
絶対とは言い切れませんが、
株式投資で会社選びをするのであれば、
JTC(JapaneseTraditionalCompany)
と言われるような企業の中から選び、
お金を投じる方が、騙されにくい、という意味合いで、
ベターではないのかな、と個人的には感じております。


騙されるということで、話題になったり、
そういう業界でしょ、みたいに印象の悪さを抱かれ、
悲しさを感じる分野に「不動産」があります。


大部分の方は真面目に仕事と向き合われているのに、
ごく少数にもかかわらず、
ニュースになるような話題がきっかけで、
業界全体の印象がマイナスに見られがちなのは、
不動産好きな私としては残念です。


だからこそ、少なくても、
私の所に、幣事務所に、
不動産関連で相談にいらして頂いた方には、
少しでもそんなマイナスな印象を
払拭して頂けるようなことも心がけながら
応対するように努めています。
(私は、不動産業界のまわしものではありませんので、
 その点誤解なきよう、お願い致します)


とは言え、不動産における騙しという点で
一例をあげると、
ネットに掲載されている物件の中には、
おとり広告と言われるものも存在します。


規制がかかり、ましになってきているとは言え、
まだ存在しているように感じることがあります。


私自身、今振り返れば、
不動産投資、大家業を始めた初期の頃、
おとり広告にひっかかったことがあったな、
と思い当たる節があります。


つまり、掲載されている、
良いと感じる物件について問い合わせをした所、
その物件はすでに成約済みなので、
別の物件を紹介させて下さい、という流れで、
営業攻勢をかけられた、みたいな経験です。


もちろん、好条件の物件が、
本当に掲載されることもあります。


ただ、その場合は、本当に動きが早くて、
1日、早ければ半日もしない内に、
掲載が削除されることが往々にしてあります。


なので、ネット検索、
ポータルサイトなどに掲載されている物件で、
好条件だと感じる物件がもしあれば、
おとり広告ではないかを確認する意味合いも兼ねて、

「掲載業者さんへ、
 メールではなく電話で直接話して確認する」

「情報公開日を確認して、
 公開から日がどのくらい経過しているか確認する」

などを行えば、騙され、
相手の術中にはまってしまうような確率は
格段に下がると思います。


騙されるのは、
マジックなどの非現実世界の中だけにして、
現実世界ではトラップにひっかからず、
失敗しない選択、行動ができるように、
基準や確認方法などを決めておくことが、
大切ではないかと私は考えています。


実際、後になって失敗した、
みたいな後悔を抱くような場合、
そこに至るまでの間に、違和感を抱いたり、
理解できないと感じるケースが往々にしてあります。


その点で、あなた自身が感じた、
違和感のような直感的な感覚を大事にすることも、
騙されず、心穏やかに過ごす秘訣の1つではないか、
と私は考えています。


146 スティーブ・ジョブスに共感できますか?


改めて私のことをお伝えすると、
文学部哲学科出身というコテコテの文系です。


今でこそ、FPを生業にしておりますが、
高校時代に物理で赤点をとったあたりから、
いわゆる理数系は大の苦手。


大学時代も、数字にはまったく触れずに、
単位を取ることだけを考えて卒業したような人間です。


そんな私が、
数字を扱う仕事に携わらせて頂いているのだから、
人生何があるか分からない。
不思議なモノです…


そんな背景のある私なので、
パソコンに関しても基本的には不得手です。


そんな私ですが、
今回、2台持ちにするべくパソコンを買いました。


購入理由の1つに、
表題のスティーブ・ジョブズさんの存在があります。


というか、
スティーブ・ジョブズさんの
ある話を思い出したことがきっかけです。


それは、皆さんもご存じかもしれませんが、
ジョブズさんが、いつも同じ服を着ていた、
という話です。


日常生活での意思決定を簡素化し、
ストレスを軽減する過ごし方をされていたそうです。


私とは次元が異なる話かもしれませんが、
日々過ごす中で、大小様々な、
決断、判断をしながら過ごしています。


決断や判断を行うのは、
そこにいくつかの選択肢があるからです。


反対に言えば、選択肢がなければ、
ストレスを抱えることなく過ごすことができる。


決断や判断が必要なことは、
より大切な、重要度の高い場面でだけ行うようにする。


だから、ジョブズさんは、
服選びの判断にストレスをかけないように、
いつも同じ服を着ていた。


このことをふと思い出した時に、
私のパソコンに関しても
「そうだ!」と思えたのです。


「どのメーカー、機種が良いかなどを、
 あれこれ考えるから行動できず、
 ズルズル決められないでいる。
 
 こだわりもなく、
 不便感じず使っているパソコンなのだから、
 今と同じメーカー、
 機種を選べば良いじゃないか!」と。


そこからの私は早かったです。


機種を確認し、意を決してお店に足を運び、
店員さんとも数分だけ話し、
即決に近い感じで買うことができました。


おそらく、お店での滞在時間は、
会計含めても、15~20分くらいだったと思います。


これは良いことに気が付けた。

次にパソコン買う時も、この戦法で行こう、
と思いながら、
購入できずにズルズル過ごしていたストレスから
一気に解放されました。


この私の体験、お金の面、
資産運用面にもあてはまるのではないか、
と感じました。


資産運用がなかなかうまくいかない方、
思ったように資産が増えていないと感じている方には、
共通している部分があると私は感じています。


それは、自分の判断、
感情を挟んでしまうことです。


20年近く前の私自身も、そんな人間でした。


信用取引や先物取引などを行い、
日々の相場に一喜一憂している人間でした。


価格を見て、売り買いの判断を常々していたからこそ、
ストレスを感じることも多く、
それでいて、資産残高もあまり増えていない。


このままじゃまずい、と思い悩み、
考える中で、私が見出した道の1つが、
マンション投資でした。


物件選びという点では、
判断や決断が必要な場面はもちろんあります。


ただ、購入した後、
賃貸管理会社に日常業務を委託できれば、
不動産投資、賃貸業に関して、
判断や決断をする場面を減らし、
悩み、ストレスを感じることを減らすことができる。


価格面、取引のしやすさなどが、
マンションを資産運用の対象に選んだ
私の動機でもありますが、それと合わせて、
このいい意味での手離れの良さが、
自分の性格には合っているなと思い、
その結果、今に至るまで18年続けることができています。


その他、イデコやNISAを活用したつみたて投資、
配当金や分配金目的の金融資産の運用に関しても、
一度選んだ商品に関しては、
基本変えることはありません。


つみたて投資に関しては、一度設定してしまえば、
日々の判断をすることなく、
機械的に買い続けることができます。


配当金や分配金目的の銘柄などに関しても、
手元資金にゆとりがある時に買い増したり、
単元未満株でコツコツ買うことはしますが、
自分が買いたいと思った時に手続きをするだけで、
買う時期を考えて判断するようなことは全然していません。


あなたは、
資産運用、資産形成を行う際に、
ご自分の判断を交えて行っていますか?


もちろん、ご自身の判断を踏まえて行い、
うまくいっているのであれば、
そのスタイルを続けて下さい。


ただ、私のように、
自分の判断を交えてしまうことで、
思うような成果につながっていないと
感じていらっしゃるのであれば、
ジョブズさんを参考にして、
ご自身の判断、決断を挟まずに、
続けられるような仕組み作りをしてしまうのも、
資産運用方法の仕方としては
良いのではないか、と私は思います。


145 事件は現場で起きているのです!


表題は、某ドラマから拝借したものですが、
テレビを見ている視聴者の立場は、
出来上がったものを見ているという意味で、
現場を知らずに、入ってきた情報だけを、
会議室で見ているようなもの。


これは、動画にも言えることだと思いますが、
撮影や編集などの現場の尽力があるからこそ、
会議室的な場所で楽しんでみることができる
コンテンツになっています。


画面越しに伝わる表情や発言などは、
編集などで修正ができると思いますが、
現場で起きているリアルは、編集はできない、
ある意味、ありのままの姿を垣間見ることができます。


何事においても、
事実やリアルを知りたいと感じる物事があれば、
可能な範囲で、現場に足を運ぶことが、
間違いのない判断をするにあたって、
大切なことではないか、と私は思います。


まさに、先日の選挙前のSNS投稿などにおいて、
公的機関の一次情報を確認すれば、
間違いだと気付けることに関しても、
まことしやかに語られ、
それを真実のように感じてしまった方も
いらっしゃるのではないか、と思います。


私が好きなアニメ
「名探偵コナン」の言葉を借りれば
真実はいつも1つ」です。


そして、その真実を知る手掛かりは、
すぐには手に入りにくいかもしれませんが、
会議室的な作られた後の場所ではなく、
現場にあるものです。


ぜひ、皆さんも、
何か判断や決断に迷いが生じることがある時は、
一番信頼できる、
ご自身の五感を使える場に足を運ぶこと、
あなたが本当に信頼できると感じる人や情報源を通して、
確認をすること。


これこそが、何よりも大切ではないか、という点、
最初に強調しておきたいと思います。


現場を確認して、
真相を確認しようと行動することは、
手間暇も時間もかかり、面倒さを感じるとは思います。


ただ、やはり間違った判断をせずに、
失敗を未然に防ぐという意味では、
現場百篇、事実を知ろうと努めることに、
時間をかけることが大切だと感じております。


少し概念的な内容、
抽象的な内容が続いてしまったので、
ここまでの内容を、
資産運用と絡めた話でしていきたいと思います。


不動産投資、大家業という点においては、
私と接点を持って頂いたことがある方はもちろん、
以前のコラムなどでも触れたことがあるので、
繰り返しにはなってしまいますが、
物件選定の最終局面では、
現地を確認し、現場を見ることは、
長い目で見た時に、
失敗しにくさにつながると思います。


この私の考えは、
2007年に自分の資産形成の1つとして、
不動産投資を選んでから今に至るまで
変わらないスタンスとなっています。


いくら計算上で良い収支が出ている、
投資対象として適格だ、
という確認ができたとしても、
それが継続しなければ、絵に描いた餅に過ぎません。


今の入居者さんが借りて下さっている間は、
その状態が維持できたとしても、
退去するタイミングは
遅かれ早かれ訪れるものです。


その時に、

「次の入居者に、
 選んで頂きやすい物件立地なのか?」

という、あなた自身の中での感覚がなければ、

どのように募集をかけるか?

退去後に室内をどのようにするか、
原状回復の清掃だけで良いのか?
(直したり、手を入れたりなどして、
 次の募集に向けて備える必要はないのか?)

などを思い描けず、
賃貸管理会社さんの提案のまま
行うということにもつながってしまいます。


私自身、DIYなどは得意ではないので、
基本的には、賃貸管理会社から受けた提案には、
OKの判断を下すことが多いのが
正直な所ではあります。


とは言え、
ただ提案を受け入れるということはせずに、
いくらの賃料で募集するかに関しては、
私自身の考えを伝えて
進めてもらうようにしています。


また、室内の修繕などに関しても、

「こういうことをしてみたいと思うのだけれど、
 もしこれを行ったら費用はいくらくらいかかるのか、
 見積もり出して下さい」

とか

「費用対効果の面で、どう思いますか?」

などの打ち合わせ、話し合いみたいなことは、
知識が少ないながらも、五感を使って、
現場を見て感じたことを踏まえながら伝えます。


その結果、
多少、募集開始の時期が遅れたとしても、
納得いく判断ができる方が大切と考えており、
完全にお任せにはしないスタイルをとっています。


その他には、
私のように区分マンションをお持ちであれば、
管理組合の総会に顔を出してみる。


理事や建物管理会社の担当者と
会って話してみることなども、
大切だと考えています。


総会は会議ではありますが、
限りなく現場に近い感覚での
話が交わされる場だと思うからです。


もし総会に参加できなかったとしても、
総会の議案書が届いたら、必ず目を通して一読し、
確認したいことがあると感じれば、
建物管理会社の担当者に電話して話せば、
ちゃんと教えてもらえたりもします。


もしその際に、
けんもほろろのような応対をするような方が、
建物管理会社の担当者であれば、
適切な維持管理が、今後なされるのか…という
不安な想いになるかもしれません。


そして、そのように感じて、
自分とは相性が合わないかもと感じれば、
変にストレスを感じたまま保有するより、
さっさと売却して手放し、
他の物件に買い替えるなどという
道を選ぶのもありではないでしょうか?


行動した結果の気づきとして、
そのような選択もできる可能性が、
現場を大切にすることで
感じられたりもするものです。


幸いにも、私は今までの所、
該当したことがないので実体験はありません。


建物管理会社の担当者は、
しっかりされた方が多い、という好印象ばかりだったので。


最後に、区分マンションで、
管理人さんがいる物件であれば、
タイミング見計らって、
管理人さんと話してみるということも
現場を知る意味で良いのではと私は考えています。


重要事項調査報告書を見れば、
管理人さんがいらっしゃる曜日や時間帯は
確認することができます。


以前、この管理人さんと話すことで、
購入をやめる判断をした経験がありました。


横浜市内の駅徒歩1分で、
立地や賃貸需要はあるだろうと見込んでおり、
購入検討候補にした物件がありました。


調査報告書や現地を見に行っても、
特段気になる点はなかったのですが、
管理人さんと話をしたところ、
管理人さんが、

「このマンション、
 買うのやめた方が良いよ!」

と、物件にまつわるあれこれを話してくれたのです。


部屋を用途違反で使っている、
ゴミ出しマナーを何度注意しても直さない入居者が多い、
など…


これも、まさに現場に足を運んだからこそ、
気が付けた好例ではないでしょうか?


投資利回り、立地、書類だけでは分からない、
編集できないありのままの姿が現場にはあります。


不動産のことばかりを伝えてしまいましたが、
例えば、株式投資に関しても、不動産ほど、
現場感覚で保有の有無を決めきれないとは思いますが、
株主総会に出席してみることで、
会社の姿勢、社長さんの人柄、
社員さんの雰囲気など含めて、
何かしら感じ取れる部分もあると私は思っています。


偽ることのできない、
ありのままの姿が現場にはあります。
真実が現場にはあります。


資産運用に限らない話ですが、
何かの判断に迷いが出たり、
決断しにくい時があったら、

「現場にこそ真実がある」

という原点を、思い出して頂き、
失敗しない判断をして頂ければと思います。


144 お金を貯めてから!はリスクが高い?


資産運用、資産形成に興味はあるけれど、
始めていない方の話を聞くと、


「資産運用に回せるお金がない」
「元手の準備ができていない」


など、今手元に「お金がない」
という点にスポットをあてて考えている方が多いな、
と私は感じています。


皆さんは、いかがでしょうか?
今、手元にあるお金が少ない、ということを理由に、
資産運用に取り組めていないという
状態に陥ったりしていないでしょうか?


その状態に陥っていらっしゃらないことを
祈念しております。


元手にあたる手元資金が
ある程度準備できたらはじめたい!
とおっしゃっているような方は、
私の個人的な肌感覚としては、
いつになっても始めることはないのだろうな、
と感じています。


理由の1つとして、
「目標と期限がない」ことが考えられます。


少し譲って、
3年後までに100万円貯めたら始めるという方であれば、
まだ悪くないと思いますが、
上記のようにおっしゃっている方の大半は、
いつ、どういう状態になったら始めるか、
がハッキリしていないからです。


そうなると、興味はあると言っていながらも、
いつまでたってもお金がまだ貯まっていない、
準備ができていない、と言い続け、
預貯金をするだけのスタイルに安住してしまう。


それでいて、「お金が殖えない」みたいな、
マイナス思考にも陥りやすいという
悪循環にはまってしまう可能性も
高いようにも感じています。


このメルマガをお読み頂いている
何かしらの資産運用、
資産形成を実践されている方だとは思いますが、
もしご自身があてはまる、
あるいは身近なご家族やご友人などに
あてはまる方がいらっしゃるなら、
次の話を読んでみて下さい。


お金を貯めることが、お金が殖えず、
将来を見据えた時のリスクになることの
イメージが湧きやすくなるのでは?と思います。


先日テレビを見ていたら、
お笑い芸人、キングコングの西野さんが出演していました。


西野さんは、今となっては芸人さんというよりは、
著者、実業家のような側面が強いとは思いますが、
貯金と投資の関係を、
端的に上手な表現をされていたので、
ここでシェアさせて頂きます。


前提は、お皿洗いをすることで、
お小遣いをもらえるというお子様の話。


お小遣いをもらえる条件は、
お手伝いを1つしたら100円もらえます。


その子の1年後のお金の残高を
3パターンで比べてみます。


1つめは、
毎日お皿洗いを頑張ったパターン。


この場合、100円×365日になるので、
1年後の残高は「36,500円」です。


2つめは、毎日お皿洗いを続けながら、
100日目に10,000円の食器洗浄機を買うというパターン。


この場合、101日目からは皿洗いを
食洗機が行ってくれるので、
自分では皿洗いをしなくても、
100円×265日=26,500円受け取れます。
(100日目までに貯めた10,000円で
 食器洗浄機を買っています)


皿洗いは食洗機がしてくれているので、
その空いた時間で他のお手伝いをする。


そうすると、自分が動いた時間で、
100円×265日=26,500円も受け取れるので、
1年後の残高は、
合計で「53,000円」です。


3つめは、最初に交渉して10,000円を
借りて食洗機を買うパターン。


この場合、お皿洗いは自分の時間を費やすことなく、
100円×365日=36,500円を
手にすることができます。


そうすると、
他のお手伝いをフルにできるので、
100円×365日=36,500円受け取れる。


合計で73,000円受け取り、
最初に借りた10,000円を返しても、
1年後の残高は「63,000円」です。
(話のイメージを分かりやすくするために、
 利息は加味していません)


このように、同じ前提条件であっても、
ちょっとした工夫をすることで、
1年後の残高は変わってくるのです。


1つめの36,500円パターンは、
まさにコツコツと貯蓄だけに
励んだような場合です。


2つ目は貯めてから、
投資を始めたパターン。


3つ目は、借金を活用しながら
投資も行ったパターン。


どのパターンが正解という話ではないですが、
1年後の残高だけで言えば、

「貯蓄のみ < 貯蓄+投資<貯蓄+投資+借金」

という順になっているのが、
イメージとして気付いて頂けるかと思います。


この話を聞いて、この結果を見て、
あなたはどう思いましたか?
どう感じましたか?


私は、この話を踏まえて、
借金を活用した不動産投資を行うことが、
効率性などを考えると良いです、
ということだけを伝えたい訳ではありません。


自身の努力だけで、
資産形成しようとすることにこだわらず、
いい意味で周りの力を活用することが、
資産を殖やしやすくなる近道になる、
ということです。


お金に応援してもらえるような仕組みを作る、
と言い換えても良いかもしれません。


貯蓄だけで資産形成することは、基本的に、
自身が得たお金を使って行うことになるので、
資産形成に関わる人は、
皆さん自身、ないし身近な方のみです。


食洗機を取り入れる、
投資的な仕組みを使うことは、
食洗機を作ってくれた方々の力も借りて、
資産作りが進むことになるので、
貯蓄よりも多くの人が関わってくれていることを意味します。


借金を活用することは、
さらにお金を貸してくれる人も
巻き込むことになります。


このお金を借りるという行為が、
銀行のような金融機関を介して、ということになれば、
その金融機関に預けている多くの方のお金を、
あなたが活用して、資産形成するということにつながる。


その意味で、食洗機に携わった方
以上の方々の力を借りながら、
資産形成を進めていけるようになる、
というイメージです。


このように、ひとりでは限界がある状態から抜け出し、
少しでも多くの方に関わってもらえる状態を作り、
その中でお金を活用し、直接、間接問わず、
サポートして頂けることが、
資産形成をより有利に進めていくことに繋がるのではないか、
と私は考えています。


これは、別の言い方をすれば、
例えば、資産形成の話をできる仲間などがいること、
情報や知識などをいろいろな所から得られるように、
様々な人間関係を大切にすること、
にもつながっていくと私は考えています。


このように考えてみると、
資産運用、資産形成に限りませんが、
自分ひとりで何でもやろうとするスタンスは
思うような結果に繋がらないという可能性も高い。


だからこそ、
あなたの資産形成する仕組みに
関わってくれる人を増やすことが、
失敗しにくく、資産形成のスピードも高まる。


そして、結果的に、
良好な人間関係を保ちながら過ごすことが、
失敗しにくい資産形成にもつながると思います。


143 金利は低いほうが嬉しいですか?


もう3年経ったのか…


特別利子補給助成金確定通知書という書類が、
先日手元に届きました。
https://www.instagram.com/p/DLj5fyjy8V3/


私のような自営業の方、会社経営者の方であれば、
ご記憶に新しいかもしれませんが、
約5年ちょっと前。


コロナ禍で緊急事態宣言が出されていたあの頃、
政府は、未知のウイルスから、
事業者を守ろうと「ゼロゼロ融資」と言われる、
3年間は実質無利息無担保の緊急的な貸し付けを、
事業者に対して行いました。


私の場合、
固定経費が多くかかる仕事内容でもないので、
充分乗り切れたのですが、
借入の実体験をしつつ、念のため、
手元資金を手厚くしておこうと判断し、
融資の申請を行いました。


形式的な要件さえ満たしていれば、
10分弱の電話面談で、ほぼ誰でも貸して頂けるような、
今まで受けた融資の中では、
一番簡易的にお借りすることができたのを覚えています。


当時、未知のウイルスを前にして、
スピードを最重視していたのだな、と思います。


その後、所有物件の修繕等が重なったこともあり、
追加でお借りし、それから3年経過し、
実質無利息で借りられるように補助してくれた金額が確定した、
という書類が届いたというのが内容です。


私が50歳になる頃に完済できるということは、
気にしていたのですが、
今回届いた書類で、
利息を負担して返済する時期に突入していたことを
思い出させてもらえました。


残りは約2年間なのですが、
支払う利息の総額を計算すると、
約3万円でした。


利息の負担はそれほど大きくないので、
このまま返し続けるか。


それとも、利息を支払う段階になったこのタイミングで、
完済してしまうか。


少し迷いましたが、前々から
私の想いはほぼ決まっており、
その想いは揺らいでいませんでした。





皆さんは、
私が返済を継続する、完済する、
どちらの選択をしたと思いますか?


理由と合わせて、
少し考えてみて下さい。








結論から言えば、完済をしました。


もともと、他業種の方のように、
店舗の維持費や人件費のやりくりが不要な私にとって、
状況が急変するようなことがあった場合に備えて、
念のためにお借りした資金でした。


そのため、お借りした当初から、
いつでも完済しようと思えばできる、
実質無借金という状態でした。


なので、支払う利息の総額は少なめだとしても、
払わないで済むならそうしたいという想いもあり、
実質無利息期間が終わったタイミングで、
完済したというイメージです。


ただ、
私が完済した1番の理由は、
ここではありません。


私が完済を選んだのは、
毎月のお金の流れを良くするため、
というのが1番の理由でした。


どういうことか?


今回、実質無利息で借りていたコロナの融資は、
借入期間が5年と短期でした。


金利は、当初3年が実質0%、
4~5年目は固定金利で1.2%という条件でした。


他に、不動産投資、大家業で受けている融資の金利は、
この1年くらいでジリジリと上がり始めて、
今は2%を超えてきています。


金利だけで見れば、
不動産投資で借りている融資の金利の方が高いにも関わらず、
私は金利も低く、
完済も約2年後に迎える予定の融資を
完済することを選びました。


具体的な数字を示してお伝えします。


今回完済した融資の毎月の返済額は利息も含めると、
約96,000円。


不動産投資で受けている融資は、
毎月の返済額は40,000円弱。


この返済額と、残債を勘案した、
利回りを考えて判断しました。


完済した方の融資の残債は約200万円。


不動産投資の方の
融資の残債は、約1,000万円。


完済した方は、
年間の返済額は約115万円です。


つまり、約200万円の残債を返すことで、
返済額に相当する毎年約115万円は、
今後の支払いがなくなり、
手元に置いておけるようになる。


115万円÷200万円=約57%


利息として受け取る訳ではないですが、
手元からキャッシュアウトしなくなる分を
利息のようなイメージで捉え、
その金額をリターンとみなして利回りに換算すると、
驚異的な数字を示しています。


一方の、
不動産投資の融資の方は、
年間の返済額は約48万円。


48万円÷1,000万円=約4.8%


繰上返済には、
期間短縮と返済額軽減という2種類がありますが、
返済額軽減型で繰上返済をすると、
返済額によらず、
この利回りが当てはまることになります。


つまり、今回約200万円完済した私にとって、
同じ200万円を不動産投資の融資の繰上返済にあてたとしても、
年間でキャッシュアウトせず、
手元に残せるようになる金額は、
10万円弱となるのです。
(詳細な計算は割愛しております。)


同じ200万円ほどを返済に充てた結果、
一方は、年間約115万円手残りが増え、
もう一方は、年間約10万円手残りが増えることになる。


今回利息を払うことになる段階に入ったことを、
通知が届いたことで思い出し、
再度確認した結果、金利は低いけれど、
今の支出を減らす方を選ぶ判断をしたという感じです。


お金の流れのことを、キャッシュフローと言いますが、
このキャッシュフローは、人間に例えれば、
血液の流れのようなものだと私は捉えています。


人間でも、外見は頑強そうに見えたとしても、
血液の流れが悪く、
体内に栄養が行き渡りにくい状態の方がいれば、
実質は不健康で、早急な改善が必要だと思います。


これと同じことが、
お金の面でも言えると私は考えています。


不動産がイメージとして一番伝わりやすく、
特にマイホームの場合にありがちなのが、
利息の負担を減らしたい想いから、
積極的に期間短縮型の繰上返済を行う方が多いです。


もちろん、それが悪いとは全く思っていません。

家計にゆとりがあって、
利息の総支払負担を抑えたいということであれば、
期間短縮の繰上返済をすることが一番効果的です。


ただ、積極的に期間短縮の繰上返済を行ったことで、
負債は減り、マイホームの資産部分は増えたとしても、
毎月の生活費や家計のやりくりに、
ゆとりを感じられないのであれば、
本末転倒ではないか、と感じてしまうのです。


つまり、人間で言えば、
体格は良くなっているけれど、
体の中を流れている血液の循環が悪く、
なんとなく体調が悪い、
みたいな状態に陥っているようなイメージです。


ファイナンシャルプランナーのアドバイスで
耳にすることが多いのは、
住宅ローンは、期間短縮の繰上返済をすることで、
支払う利息の総額を抑えられるから家計にとって良い、
という話です。


もちろん、
金額という面にスポットをあてて考えれば、
それはもっともな話です。


ただ、私の意見、考えとしては、
支払う利息の金額を抑える効果は弱まったとしても、
血液の流れにあたる、
毎月のキャッシュフローを改善できる、
返済額軽減型の繰上返済を行っていく。


そして、まとめて最後に一括で返せる時期が来た時に、
残債を全額返す、という方が、
家計のゆとり、教育費や老後資金準備の運用など、
広い視野で考えた時に、
選択肢が増えて良いのではないか、と考えています。


そして、これを考える時にポイントになるのは、
金利の高さ低さではありません。


その時に繰上返済できる金額を投じることで、
毎月のキャッシュフロー、
年間に換算した時の利回りでは、
どのくらいになるのか、
という点を踏まえて考えることが必要ではないか、
と考えています。


例えば、100万円返済額軽減で繰上返済した時に、
年間で5万円支出を抑えられるとすれば、
利回りは5%です。


もしあなたが、株式投資などの運用で、
この5%を上回る利回りを得られるのであれば、
この100万円を繰上返済に回さず、
運用に回すのが得策という意味合いでもあります。


今回は、私がコロナ禍で借りた融資を完済した話題から、
繰上返済を考える上でのポイント的な話を、
利回りやキャッシュフローとの兼ね合いで考えるのが、
家計にとっても良いのではないか、
ということを今回はお伝えさせて頂きました。



142 どんな時に売却したくなる?


資産運用に関連して、
心が動く出来事がありました。


それは、保有している物件に関して、
修繕の連絡が届いたことです。


私が不動産投資で保有しているのは、
区分ワンルームマンションのみです。


その内の1部屋で、
トイレのタンクからの水漏れが発生した、
という内容の連絡が届きました。


1991年築のマンションなので、
現在、築34年。


室内の不具合が出てきてもおかしくない年頃です。


2007年に購入し、
すでに購入代金分は家賃で回収できているので、
極論、タダで手放したとしても、
損はしない状態にできています。


ただ、前回お伝えしたファン心理ではないですが、
建物の管理状態も良く、
組合もしっかり機能しているので、
私自身の不動産投資の原点、
今後の推移を共にしていく試金石的な物件として捉えており、
手放す意向はまったくありません。


そんな物件ではあるのですが、
先程伝えた修繕の連絡が届いた時、

「このまま保有を続けるのが、
 本当に良いのだろうか…?」

という想いに、初めてなりました。


その理由は、この部屋、
ここ4~5年、毎年のように、
どこかしら不具合を入居者さんからご指摘頂き、
修繕を行っているからです。


自主的に、専有部分の給排水管の交換も
賃貸管理会社の提案を受けて行ったりもしたので、
そろそろ修繕に関しても一段落かな、と思っていた中で、
再度、別の箇所の不具合、修繕が発生した。


運の良さを自認している私ではありますが、
さすがにここまで毎年修繕が続いたことで、
若干、ネガティブな想いにもなりました。


ただ、不幸中の幸いなこととしては、
入居者様は、滞納することもなく、
お住まい続けて頂いている。


受け取らせて頂いている賃料を上回るような、
大掛かりな修繕には至っていない点は、
ありがたいことだな、と感じています。


私のぼやきにお付き合い頂き、
ありがとうございました。


ネガティブな想いに少しなり、
手放そうかという想いにも瞬間的にはなりましたが、
上記想いの流れからも
感じ取って頂けたかもしれませんが、
売却する行動に移すまでは至りませんでした。


賛否両論あるとは思いますが、
私にとっては、愛着の強さを感じる物件だということ。


そして、1番の理由としては、
仮に今、売却して資金を受け取ったとしても、
特段具体的な使い道も思い浮かばないし、
もし同じような部屋を購入しようとしても、
価格面、築年数、立地などを勘案すると、
手に入れられなさそう、と判断したからです。


修繕費として多少の支出が伴ったとしても、
入居者様からのご指摘を頂く都度、
修繕を施して、少しでも長く、
賃貸物件として活躍し続ける維持管理を行った方が、
メリットが大きいと感じたとも
言い換えられるかもしれません。


私の話、気持ちのプロセスなどを、
つらつらと書かせて頂きましたが、
あなたはご自分が保有されている物件を、手放したいと
感じたことはありますか?


皆さんが、もし物件を手放したいと感じるとすれば、
下記のようなケースに直面する時ではないか、
と感じます。


「入居者が決まらず空室が長引いている」

修繕などで想定外の支出があった」

「想定よりも早めに退去の連絡があった」

「金利が上がって毎月のキャッシュフローが悪くなった」


具体的な使い道が決まって
手放す判断をする場合でなければ、
上記のようなケースで、
気持ちがネガティブになった時、
手放したいという想いになるのではないでしょうか?


マイナスな想いを抱いた時に、
手放したいと思うのは、
良くある気持ちの傾向だと思います。


株式などの金融商品に関しても、
値下がりした時に、
まだ下がるかもしれないと不安な気持ちに耐えられず、
投げ売りしてしまう方がいらっしゃるのに、
似たような気持ちだとも感じます。


だからこそ、声を大にしてお伝えしたいと思うことは、
ネガティブな想いになる出来事に遭遇して、
マイナスな感情に支配されている時は、
一呼吸おいて、冷静に判断することが大切だ、
ということです。


株式と同じで、不動産でも、
値下がりするような状況に
ある時に手放そうと判断するのは、
資産の目減りにつながってしまいます。


例えば、空室が長引いているような時に、
少しでも早く入居者を決めて手放したいと
判断したとします。


そうなると、
少しでも早く選んで頂きたいために行うこととして、
募集賃料を下げる、という選択をする可能性があります。


募集賃料を下げれば、
入居を決めて頂ける可能性が高くなり、
空室は解消するかもしれません。


ただ、手放したいと本気で考えているのであれば、
売却価格は、想定よりも低くなる可能性が高くなります。


不動産投資の収益物件であれば、
価格の決まる目安としては、
収益還元価格で求められることが多いです。


仮に、物件のあるエリアで、
期待される利回りが5%だとした場合、
家賃が8万円だとすれば、年間96万円で、
収益還元価格は1,920万円となります。


もし、空室解消のために、
7万円に下げてしまった場合、
同じ条件だとすれば、年間84万円で、
価格は1,680万円となってしまいます。


毎月の家賃の差は1万円ですが、
手放そうとした場合の売却価格の目安には、
この例の場合、
240万円もの差がつくことになります。


これが、資産価値を維持する、
という意味合いから考えても、
家賃はできるだけ下げないことが
大切だと私が考えている理由です。


違う言い方をすれば、
資産価値を長期に維持し続けるためにも、
賃料が下がりにくく、賃貸需要の高いエリアを選んで、
不動産投資、大家業を行うことが大切だということです。


いずれにしても、
不動産投資、大家業を継続する中で、
ネガティブな想いになり、
マイナスな気持ちが強くなる場面に遭遇すること、
私と同じように、起こりえると思います。


ただ、そんな時でも、忍耐強く、
長期投資のスタンスで取り組めるかどうかが、
株式投資に限らず、
不動産投資でも失敗しない秘訣だと私は考えています。


感情の赴くままに行動や判断をすることなく、
資産運用、投資という点においては
「勘定」もしっかり考えて、冷静に判断しながら、
取り組み続けていくことが大切と考えています。


141 ファンの心理

「サザエでございま~す!」


国民的アニメで長寿番組のサザエさん。


東京の明治座で舞台をやっており、
母が行きたいと言ったこともあり、
チケットを取って、足を運んできました。
https://www.instagram.com/p/DKwlIgVyr9O/?img_index=1


舞台の設定は、
アニメから10年後のサザエさん一家。


波平さんは定年退職し、マスオさんは出世して、
カツオくんやワカメちゃんは進学、
タラちゃんも中学生。


そんなテレビでは見られない設定での舞台、
楽しかったです!


サザエさんを演じられた藤原紀香さんはじめ、
キャストのみなさんも、
アニメのキャラクターを彷彿とさせる演技が
素晴らしかったです。


東京での公演は終わってしまいましたが、
来月は大阪で公演があるとのこと。


関西方面の方で、
サザエさんにご興味ある方であれば、
舞台へ足を運んでも良いと思いますよ。


次回の舞台がいつあるかは分からないですが、
もし公演があれば、
絶対に行こうと私は思っています!


リアルで見られる臨場感が、
映画やテレビにはない舞台の良さだなとも感じられる、
貴重な機会ともなりました。


これからご覧になる方もいらっしゃるかもしれないので、
内容に関して多くは語りませんが、
波平さんが、不動産屋さんである花沢さんの所に行って、
磯野家を売ったらいくらになるか、
を聞きに行くという場面がありました。


それが一家に不穏な空気をもたらすことに
なったりもしたのですが、
あくまでも舞台上での話。


さすがに具体的な金額がいくらかまでは、
セリフで出てくることはありませんでした。


ただ、サザエさん家のある「あさひが丘」は、
東京の世田谷区にある
桜新町がモデルになっています。


あの広さの間取りで、
平屋であれば、土地の広さもそれなり。


磯野家の金融資産は分かりませんが、
自宅不動産に関しては、
かなり高めの評価額が出るのでは?
と想像してしまいました。
職業病でしょうか…(苦笑)


カツオくんやワカメちゃんが、
相続する段階になったら、
相続税対策もしておかないといけないんじゃないか、
とまで思い巡らせたりしてしまいました!


さて、そんな不動産の評価に関してですが、
皆さんは、ご自宅、ご実家、賃貸用で
持っていらっしゃる物件など、
定期的に確認などは、されていますか?


私は、定期的に、
確認をするようにしています。


定期的とは言っても、
年に1度くらいの頻度です。


その理由は、相続や相続税を考えて、
という点もゼロではありませんが、
それが主な理由ではありません。


私が、不動産の評価を確認する主な理由は、


いざという時に、
いくらで売れるのか?


担保価値として、
どのくらいが見込めるのか?


を、おおよその目安として把握し、
安心感を持ちたい気持ちからです。


自宅や実家に関しては、
不動産会社さんに査定を
お願いすることまではしていません。


住み、暮らしている場なので、
よっぽどでなければ、
基本的に売却することはないと考えているからです。


で、年に1度の確認は、
毎年7月頃に行うことが多いです。


それは、土地の路線価が発表されるのが7月だからです。


固定資産税の通知は、
都道府県による違いはありますが、
だいたい4月~6月に届きます。


それと7月発表の路線価があれば確認ができる、
というイメージです。


あくまでも確認なので、
厳密な計算まではしていません。


土地に関しては
「路線価×土地の面積」

建物に関しては
「固定資産税通知に記載の評価額」


これを確認するだけです。


基本、売却はする予定で考えないと伝えましたが、
これらの金額を把握しておくことで、
最悪いくらであれば、
換金して資金として使えるかという
算段をすることはできます。


一般論として、

「路線価で計算した土地の金額は時価の8割」
「固定資産税評価額の建物価格は時価の7割」

と言われています。


路線価で計算した土地値が
800万円であれば時価は1,000万円。


固定資産税評価額の家屋の価格が
700万円であれば、時価は1,000万円。


合計して、2,000万円前後では売れるだろう、
みたいな目安を考えておくというイメージです。


ただ、この時価の8割とか7割は、
正直、当てはまらないケースも見受けられるので、
実家や自宅に関しては、
先程の例で言えば、
評価で出した800万円と700万円を
合計した1,500万円前後を、
1つの目安として捉えておくと、
下ブレする確率は下がるかな、と私は思っています。


また、将来的に、もしかしたら、
リバースモーゲージなどを利用して、
(参考:リバースモーゲージとは)
https://www.resonabank.co.jp/kojin/column/jutaku/column_0015.html
住まいを有効活用したいという場合などは、
土地の価格がベースになってくるので、
土地の評価額の6割とか7割くらいなら
借りられるだろうと考えておくのも、
良いかもしれないとも思います。


サザエさん家(磯野家)は、その点で考えると、
リバースモーゲージを使って、
自宅を活用するという点で見ると、
すごく利用価値の高いご自宅ではないか、
と思ったりもします。


資産価値、評価額が高いという意味合いです。


次に、賃貸用として保有している不動産に関しては、
私の場合、ルーティーンとして、
賃貸管理をお願いしている会社へ、
年に一度、買取の場合、仲介の場合、
それぞれの価格を出してもらうようにしています。


この時期が良いなど、決まった月はないのですが、
私の場合、たまたま最初にこの依頼をしたのが、
5月のGW明けだったので、
以後おおよそ5月~6月にお願いするケースが多いです。


今年で言えば、先日、
評価額の一覧を送って頂いた所です。


ここ数年を比べてみると、
新聞などでニュースになりやすい、
新築ファミリータイプマンションの上昇率には
全然及びませんが、
じわじわと評価額は上がっています。


株式など金融資産的に言えば、
含み利益が膨らみつつある状態でしょうか。


昨年から今年の更新時に、
賃貸管理会社からの提案で家賃を若干上げたことも、
評価額のアップにつながっている面もありますが、
それを差し引いても
価格が上昇傾向にあることを肌身でも感じます。


私の場合、賃貸用の物件に関して、
値上がり益を狙う想いはまったくなく、
基本的には長期保有で家賃収入を得ることが目的です。


ただ、売買価格の評価依頼を
行っておくことが良いと私が感じている点は、
買取の価格が、おおよそでも把握できていると、
いざ、もしも換金したい、現金化したいという時でも、
仲介よりは低い価格でも、
比較的短期間で対応して頂ける、という安心感がある点です。


賃貸物件は、自宅や実家と異なり、
自分自身が生活の本拠としている場ではないので、
不動産を現金化したいとなった時には、
自宅や実家よりも、現金化する選択肢として、
優先順位は高くなるかと思います。


また、私のように、区分マンションを選んでいる場合、
一棟アパートなどと異なり、
部屋ごとに手放したり残したりの判断がしやすいので、


例えば、

「今回は、A部屋だけを現金化して、
 BとCは残そう」

のように、部屋の評価に応じて
判断ができるという点もあります。


この柔軟性や機動力のある点が、
私が、区分マンションを、
賃貸用に選んでいる理由の1つでもあります。


一般的に、買取は、
相場の8割くらいなどと言われるケースが多いですが、
それでも、いざという時に現金化ができる、
最低の目線を把握しておけることは、
換金性が悪いと言われる不動産を保有している上では、
安心感の強さが増すと私は感じています。


もしあなたが、

「賃貸物件はすべて現金化して、
 賃貸用のローンを完済して、
 金融資産の投資に注力したい」

とか

「賃貸物件を手放して、ローンを完済し、
 マイホーム購入の住宅ローンを借りやすくしたい」


などの想いがわいた時には、
この買取価格の評価額を
把握しているのとしていないのでは、
選択肢や行動の幅が、
変わってくると私は考えています。


今回お伝えさせて頂いたように、
ご自宅やご実家、賃貸用の物件に到るまで、
不動産の保有に関して、何らかの接点があるのであれば、
年に一度で構いません。


評価額を確認する、
査定を依頼するなどを通して、

「もし、現金化することになったら…」

を、頭の片隅に置いておくことが、
相続対策、自分の資産の把握、
そして、資産運用の一環としての
不動産投資、大家業を継続するという面においても、
安心感が増して良いのではないか、
と私は感じています。

140 サザエさん家の評価額

「サザエでございま~す!」


国民的アニメで長寿番組のサザエさん。


東京の明治座で舞台をやっており、
母が行きたいと言ったこともあり、
チケットを取って、足を運んできました。
https://www.instagram.com/p/DKwlIgVyr9O/?img_index=1


舞台の設定は、
アニメから10年後のサザエさん一家。


波平さんは定年退職し、マスオさんは出世して、
カツオくんやワカメちゃんは進学、
タラちゃんも中学生。


そんなテレビでは見られない設定での舞台、
楽しかったです!


サザエさんを演じられた藤原紀香さんはじめ、
キャストのみなさんも、
アニメのキャラクターを彷彿とさせる演技が
素晴らしかったです。


東京での公演は終わってしまいましたが、
来月は大阪で公演があるとのこと。


関西方面の方で、
サザエさんにご興味ある方であれば、
舞台へ足を運んでも良いと思いますよ。


次回の舞台がいつあるかは分からないですが、
もし公演があれば、
絶対に行こうと私は思っています!


リアルで見られる臨場感が、
映画やテレビにはない舞台の良さだなとも感じられる、
貴重な機会ともなりました。


これからご覧になる方もいらっしゃるかもしれないので、
内容に関して多くは語りませんが、
波平さんが、不動産屋さんである花沢さんの所に行って、
磯野家を売ったらいくらになるか、
を聞きに行くという場面がありました。


それが一家に不穏な空気をもたらすことに
なったりもしたのですが、
あくまでも舞台上での話。


さすがに具体的な金額がいくらかまでは、
セリフで出てくることはありませんでした。


ただ、サザエさん家のある「あさひが丘」は、
東京の世田谷区にある
桜新町がモデルになっています。


あの広さの間取りで、
平屋であれば、土地の広さもそれなり。


磯野家の金融資産は分かりませんが、
自宅不動産に関しては、
かなり高めの評価額が出るのでは?
と想像してしまいました。
職業病でしょうか…(苦笑)


カツオくんやワカメちゃんが、
相続する段階になったら、
相続税対策もしておかないといけないんじゃないか、
とまで思い巡らせたりしてしまいました!


さて、そんな不動産の評価に関してですが、
皆さんは、ご自宅、ご実家、賃貸用で
持っていらっしゃる物件など、
定期的に確認などは、されていますか?


私は、定期的に、
確認をするようにしています。


定期的とは言っても、
年に1度くらいの頻度です。


その理由は、相続や相続税を考えて、
という点もゼロではありませんが、
それが主な理由ではありません。


私が、不動産の評価を確認する主な理由は、


いざという時に、
いくらで売れるのか?


担保価値として、
どのくらいが見込めるのか?


を、おおよその目安として把握し、
安心感を持ちたい気持ちからです。


自宅や実家に関しては、
不動産会社さんに査定を
お願いすることまではしていません。


住み、暮らしている場なので、
よっぽどでなければ、
基本的に売却することはないと考えているからです。


で、年に1度の確認は、
毎年7月頃に行うことが多いです。


それは、土地の路線価が発表されるのが7月だからです。


固定資産税の通知は、
都道府県による違いはありますが、
だいたい4月~6月に届きます。


それと7月発表の路線価があれば確認ができる、
というイメージです。


あくまでも確認なので、
厳密な計算まではしていません。


土地に関しては
「路線価×土地の面積」

建物に関しては
「固定資産税通知に記載の評価額」


これを確認するだけです。


基本、売却はする予定で考えないと伝えましたが、
これらの金額を把握しておくことで、
最悪いくらであれば、
換金して資金として使えるかという
算段をすることはできます。


一般論として、

「路線価で計算した土地の金額は時価の8割」
「固定資産税評価額の建物価格は時価の7割」

と言われています。


路線価で計算した土地値が
800万円であれば時価は1,000万円。


固定資産税評価額の家屋の価格が
700万円であれば、時価は1,000万円。


合計して、2,000万円前後では売れるだろう、
みたいな目安を考えておくというイメージです。


ただ、この時価の8割とか7割は、
正直、当てはまらないケースも見受けられるので、
実家や自宅に関しては、
先程の例で言えば、
評価で出した800万円と700万円を
合計した1,500万円前後を、
1つの目安として捉えておくと、
下ブレする確率は下がるかな、と私は思っています。


また、将来的に、もしかしたら、
リバースモーゲージなどを利用して、
(参考:リバースモーゲージとは)
https://www.resonabank.co.jp/kojin/column/jutaku/column_0015.html
住まいを有効活用したいという場合などは、
土地の価格がベースになってくるので、
土地の評価額の6割とか7割くらいなら
借りられるだろうと考えておくのも、
良いかもしれないとも思います。


サザエさん家(磯野家)は、その点で考えると、
リバースモーゲージを使って、
自宅を活用するという点で見ると、
すごく利用価値の高いご自宅ではないか、
と思ったりもします。


資産価値、評価額が高いという意味合いです。


次に、賃貸用として保有している不動産に関しては、
私の場合、ルーティーンとして、
賃貸管理をお願いしている会社へ、
年に一度、買取の場合、仲介の場合、
それぞれの価格を出してもらうようにしています。


この時期が良いなど、決まった月はないのですが、
私の場合、たまたま最初にこの依頼をしたのが、
5月のGW明けだったので、
以後おおよそ5月~6月にお願いするケースが多いです。


今年で言えば、先日、
評価額の一覧を送って頂いた所です。


ここ数年を比べてみると、
新聞などでニュースになりやすい、
新築ファミリータイプマンションの上昇率には
全然及びませんが、
じわじわと評価額は上がっています。


株式など金融資産的に言えば、
含み利益が膨らみつつある状態でしょうか。


昨年から今年の更新時に、
賃貸管理会社からの提案で家賃を若干上げたことも、
評価額のアップにつながっている面もありますが、
それを差し引いても
価格が上昇傾向にあることを肌身でも感じます。


私の場合、賃貸用の物件に関して、
値上がり益を狙う想いはまったくなく、
基本的には長期保有で家賃収入を得ることが目的です。


ただ、売買価格の評価依頼を
行っておくことが良いと私が感じている点は、
買取の価格が、おおよそでも把握できていると、
いざ、もしも換金したい、現金化したいという時でも、
仲介よりは低い価格でも、
比較的短期間で対応して頂ける、という安心感がある点です。


賃貸物件は、自宅や実家と異なり、
自分自身が生活の本拠としている場ではないので、
不動産を現金化したいとなった時には、
自宅や実家よりも、現金化する選択肢として、
優先順位は高くなるかと思います。


また、私のように、区分マンションを選んでいる場合、
一棟アパートなどと異なり、
部屋ごとに手放したり残したりの判断がしやすいので、


例えば、

「今回は、A部屋だけを現金化して、
 BとCは残そう」

のように、部屋の評価に応じて
判断ができるという点もあります。


この柔軟性や機動力のある点が、
私が、区分マンションを、
賃貸用に選んでいる理由の1つでもあります。


一般的に、買取は、
相場の8割くらいなどと言われるケースが多いですが、
それでも、いざという時に現金化ができる、
最低の目線を把握しておけることは、
換金性が悪いと言われる不動産を保有している上では、
安心感の強さが増すと私は感じています。


もしあなたが、

「賃貸物件はすべて現金化して、
 賃貸用のローンを完済して、
 金融資産の投資に注力したい」

とか

「賃貸物件を手放して、ローンを完済し、
 マイホーム購入の住宅ローンを借りやすくしたい」


などの想いがわいた時には、
この買取価格の評価額を
把握しているのとしていないのでは、
選択肢や行動の幅が、
変わってくると私は考えています。


今回お伝えさせて頂いたように、
ご自宅やご実家、賃貸用の物件に到るまで、
不動産の保有に関して、何らかの接点があるのであれば、
年に一度で構いません。


評価額を確認する、
査定を依頼するなどを通して、

「もし、現金化することになったら…」

を、頭の片隅に置いておくことが、
相続対策、自分の資産の把握、
そして、資産運用の一環としての
不動産投資、大家業を継続するという面においても、
安心感が増して良いのではないか、
と私は感じています。

139 出生率と不動産投資

出生率1.15


先日、厚生労働省から発表された数字です。
あなたは、ご覧になりましたか?


出生数も70万人弱
と過去最低。


亡くなられた方の人数は160万人強で過去最多となり、
出生数から亡くなられた方の数を差し引いた自然減の人数も
90万人強のマイナスと過去最大になったと発表されました。


この数字、発表だけを踏まえると、
日本の人口は減り、
少子高齢化がますます進行し、


今後の日本はどうなっていくのだろうか?


社会保障は大丈夫なのか?



など、マイナスな気持ちになられる方も多いのかもしれないな、
と感じます。


そのお気持ちも分かりますが、とは言え、
その中で生きて過ごす必要があることも
事実としてあります。


だからこそ、その事実から目を背けず、
社会保障はあてにしながらも、
全面的に依存することなく、
資産運用などを通して、
自助努力で備えながら過ごすことが大切ではないか、
と私は考えています。


イデコやをNISA活用しながら備えることは、
税制優遇もあるので、
資産形成のベースとして制度を使うのは、
王道ではないか、と私は捉えています。


ただ、イデコやNISAで扱う金融資産だけではなく、
お金の置き場の分散として、
不動産のような実物資産を取り入れておくことも、
良いのではないかと私は考えています。


そんな分散投資の一環に位置づけられる、
不動産投資、大家業において、
出生率の低下の報道などを聞くと、
耳にしそうな言葉が思い浮かびます。


「人口が減っていく現状にあるならば、
 借りてくれる方が減ることにもつながり、
 長い目で見て不動産投資は
 安定した運用対象にならないのではないか?」


ということです。


これは、今に始まった話ではありませんが、
不動産投資、大家業に対して、
否定的な気持ちを抱かれている方にとっては、
やらない理由として、
一番強い理由になるのかと感じます。


資産運用、資産形成に何を選ぶかは、
個性と同じく、気持ちや考えによって異なるので、
そのような方に対してまで、
取り組んだ方が良い、などと言うつもりは一切ありません。


ただ、私の個人的な想いとしては、
出生率の低下、人口減少社会にあっても、
江戸時代から続く、
不動産投資、大家業が無くなることはない。


今後も不動産所得は確定申告書に存在し続ける、
と考えていますが、
1つだけ条件はつけたいと思っています。


その条件とは、
不動産を保有する立地に関してです。


ビジネスや学校などが多く存在する、
東京や神奈川、大阪や福岡などの、
いわゆる都市圏と言われる立地で行うことが、
少子高齢化時代にあった、
不動産投資、大家業の王道になるのではないか、
ということです。


どういうことか?


出生率の低下=若年者の減少、
ということになりますが、
その傾向が続くと、より一層、
人口は都市圏に集まるようになると思うからです。


どこで生まれ、どんな家庭環境に生まれるかを、
選ぶことはできません。


ただ、成長するにつれて、
自問自答しながら、
どんな自分でありたいか、というのは、
誰しもが考える道です。


10代とかの若い時に、自分が進む道を、
明確にイメージ出来ている方も、
中にはいらっしゃいますが、
多くの方は、自分が何者であるかなど、
漠然としたまま、成人を迎えることが多いと思います。
私自身もそうでした。


そうなると、
バイタリティーと無限の可能性がある若い方からすれば、
様々な選択肢のある場、
環境に身を置いて過ごしたいと思うのではないでしょうか?


その選択肢、可能性が多い場所を考えた時、
思いつくのは、東京を中心とした都市圏だと思います。


東京の出生率は低いですが、
それは分母にあたる若年者の人数が多いからだと
私は捉えています。


いわゆる都市圏であればあるほど、
出生率は統計上、
どうしても低い数字になってしまうという意味合いです。


また、そのような出生率の低さを感じる都市圏は、
人が集まることで
賃貸需要も生まれることもさることながら、
人口が多いことで、
税収なども潤沢になる可能性が高いです。


そうなると、いわゆるライフラインなど含めた、
生活の基盤となるインフラなども整い、
安心して生活しやすくなることにつながる。


それがさらに、
転入含めて人口が増える要因につながる。


この循環が生まれる可能性が高いからこそ、
都市圏は賃貸需要が途切れにくく、
不動産投資、大家業も、
長期的に安定して続けられる立地になるのではないか、
と私は思うのです。


出生率の面にスポットをあてていたので、
若年者の面にばかり触れていましたが、
先程伝えたようなライフラインや
インフラが整う都市圏であれば、
ファミリー世帯や年配の方も過ごしやすい生活環境が
維持されることにもつながります。


不動産価格が高まっていることで、
東京を避けて住むファミリー世帯もいらっしゃいますが、
コロナ禍の時のように、
都心に通勤や通学ができる範囲の、
都市圏が好んで選ばれているというのが
現状としてあります。


だからこそ、人口減少時代にある中でも、
不動産投資、大家業を継続して行い、
資産形成の一環として長期的に取り組むという視点で考えれば、
ビジネスや学校が集積する
都市圏と言われるようなエリアに物件を所有し、
借りたい方のニーズを意識しながら行うことが、
大切なのではないでしょうか。

138 失敗するより良くないこと


先日、渡辺満里奈さんの
出版記念トークイベントに参加しました。


テレビを通じて抱いていた印象は、
ほんわかと周囲を優しく和やかにする方
というイメージがありましたが、
リアルでお会いして、
それにプラス芯の強さみたいな所が
ある方だなとも感じました。


そんな優しさと強さを兼ね備えているからこそ、
芸能界という浮き沈みの激しい世界で、
長く活躍し続けていらっしゃるのかな、
と思いました。


私は、興味と都合、予定が合えば、
可能な範囲で、
芸能人など名の知れた方に、
リアルに触れられる場へ足を運ぶようにしています。


ミーハーという興味本位な所もありますが、
それ以上に意識していること。


それは、活躍をされている方が持ち合わせている、
雰囲気、人柄などを体感してみたいということです。


もちろん、短時間のイベント内だけで、
伺い知ることができるのは、わずかではありますが、
いろいろな方を魅了するのには訳があるはず。


だからこそ、それを体感して、
いいエネルギーみたいなものを感じたいのです。


また他の方でも、
リアルなイベントがあれば、足を運べるように、
アンテナを張っておこうと思います。


さて、
今回の「不機嫌ばかりな私たち」のトークショーは、
ご家族と接する場面に関する話題がメインでした。


ただ、私は仕事柄もあり、
お金との付き合い方へのイメージが湧いたりしました。


「お金がたまらない…」
「お金が殖えない…」
「運用しても利益が出ない…」


そんな想いを抱え、
内心不機嫌でいらっしゃる方も多いのかもしれないな、
というイメージです。


あなたは、
自分のお財布と向き合って、
お金の使い方を振り返って、
不機嫌になることありますか?


もしあるとしたら、
どんな時に、不機嫌になりますか?


ぜひ1度、胸に手を当てて、
考えてみて頂ければと思います。


不機嫌な想いを抱くことがあるなら、
そこには、何かしら原因があります。


その原因と向き合い、
コントロールができるようにならなければ、
いつまでも不機嫌な想いから解放されることなく
過ごすこととなってしまうからです。


以前お伝えしたことがあると思いますが、
私は投機的な運用スタイルで
相場に向かい合っていた時期がありました。
20代後半の頃です。


その頃、利益の有無によって、
一喜一憂するような日々を過ごしていましたが、
損失を被った時であっても、
不機嫌になるなど、
マイナスな想いになったことはなかった、
ということを思い出しました。


なぜだと思いますか?


20代の薄給会社員。
運用できる資産が豊富にあった訳ではありません。


おそらくですが、その答えは、

すべて自分が決めたこと

という、どんな結果であれ、
それを蒔いたのは自分自身みたいな想い、
そして、
自分がその時にやりたいことをやっている
楽しさを感じる想いが強かったからなのかな、
と思います。


他責にしない自己責任、
という言葉でまとめてしまうと
カッコよすぎてしまうのですが、
うまくいかず、失敗という結果が生じたとしても、
自分のやりたいようにやったことの結果だからこそ、
受け止められた。


そんなイメージかな、と感じています。


だからこそ、
投資、資産運用に限りませんが、
失敗するよりも良くないことは、
自分の想いを大切にせず、
自分の判断で行動しないことではないか、
と私は思っているのですが、
皆さんは、どう思いますか?


例をあげてお伝えすると、
マネー雑誌などに時折掲載されている、
●●ランキングみたいなのを見て、
それを参考にしながら、
投資対象の銘柄選びなどをしてしまう。


その結果、その選んだ銘柄が、
思うような成果につながらなかった場合、
「あのランキングのせいだ」
みたいな想いになり、
不機嫌になったりしないだろうか、
という意味合いです。


もちろん最終的に判断して
購入するのは自分ではあるのですが、
その行動の動機になったのが、
外部からの情報がメインだった場合、
失敗を他責にして、
不機嫌な想いになりがちではないかということです。


私も、マネー誌は立ち読みして
ランキング的な記事を見ることはありますし、
不動産関連で言えば、
「住みたい街ランキング」
のようなものが発表されると、
気になって見ることはあります。


ただ、そのランキングみたいなものは、
参考にすることはあっても、私自身の
行動の判断基準に据えたことは、
振り返っても1度もありません。


例えば、不動産物件選びの場合、
東京都の港区のような、
都心中心部が資産価値も落ちづらくて良い、
と言われることが多いです。


たしかにその通りだな、と思う部分はありますが、
私自身、都心中心部の物件はあえて選んでいません。


その主な理由は、
私が不動産投資、大家業で、
借りて頂きたい、貸したいと想定している層の方が
あまり選ばないエリアだからです。


私にとっての想定している方は、
6万円台後半~8万円前後くらいの賃料を、
背伸びせずに払いながら、
日々の生活を頑張っているような方です。


そんな方にとって、
住みやすいと感じて頂ける部屋や立地を選ぶように、
物件購入時には気を配っています。


「桜台駅」と聞いて、
どこにあるか分かりますか?


住みたい街ランキングに
登場したことなど一切ない駅ですが、
2007年に現地を見に行って気に入り、
想定にもあっていると感じて購入し、
今に至るまで、ずっと保有を継続している部屋です。


これなども、
ランキングのようなものを気にすることなく、
私自身の判断基準で、
自分ファースト的な視点で選んでいるからこそ、
保有していることに不機嫌を抱くことなく、
満足度の高い投資対象の一例です。


不機嫌になることの話題から、
資産運用の対象を選ぶことについての
話題に触れましたが、
自分の価値基準判断軸のようなものを持つことが、
失敗することよりも、
自分を不機嫌にすることなく
快活に過ごす秘訣ではないか、と私は思います。


137 DIYするの、好きですか?


あなたは、DIYをすることが好きですか?


築年の古い戸建を購入し、
自分で壁紙を貼ったり、
手入れをしてから賃貸に出すという
不動産投資、大家業の取り組みが
広まりつつあるのを感じます。


また、テーマに取り上げているDIYは、
自分の手を動かして作業することだけでなく、
例えばあなたの個人的な知り合い、
懇意にしている業者さんに、
水回りの工事などを自分で発注して
行ってもらうことも含めて考えています。


皆さん自身が、
自分で手を動かして部屋を整えたり、
業者を手配して工事をしてもらう方が、
費用面などを考えれば安くできると思いますし、
好きで得意で行っているなら、
私にはできない芸当なので、
すごいな、と本当に思います。


なので、
DIYを実践されている方を
否定する気持ちはまったくありません。


その前提でお読み頂きたいのですが、
部屋の作業は自分でしながら、
賃貸の募集や管理は、
賃貸管理会社さんへお願いするのであれば、
しっかりと信頼関係を構築することに時間をかける、
あるいは、
賃貸管理も自分自身で行うのが良いのではないか、
と私は考えています。


私の場合は、餅は餅屋のスタンス、
得意なことは得意な方にお願いする、
というスタンスなので、自分で行うよりも、
費用は高いことは承知の上で、
賃貸管理会社に手配など含めて依頼をしています。


手配をして頂く前の打ち合わせや
意向を伝える部分に関しては、
私自身も関与しますが、
作業の発注から施工を行って頂くときには、
賃貸管理会社さん経由で
お願いしているという意味合いです。


なぜ、このスタイルにしているか?


それは、先程の話とも重複しますが、
自分が不得手なことは得意な方に任せたい、
という部分もあるのですが、
それと合わせて意識しているのは、
賃貸管理会社さんに、
工事履歴などを把握しておいて頂きたい
という想いがあるからです。


イメージとしては、
お医者さんのカルテのような感じです。


管理をお願いしている部屋ごとに、
いつ、どんな不具合が生じてどんな工事をしたのか。


また、リノベーションやリフォームなど含めて、
空室時などに、
いつ、どのような工事を行ったのか。


それを、マンションの工事履歴のように、
部屋の修繕履歴として把握して頂いた上で、
賃貸管理をして頂いた方が、
入居者さんから何かしら不具合などの連絡があった時も、
迅速に応対をして頂きやすいのではないか、
と考えているからです。


例えばですが、

「あの時、●●の工事はしているから、
 今回の不具合は、
 まだ手を付けていない▲▲が原因なのではないか」

みたいなことを考えながら
対応をして頂きやすくなるのではないか、
というイメージです。


これが、DIYで行った後に、
賃貸管理だけを依頼している場合だと、
もし入居中に不具合が発生した時、
原因の究明などに時間がかかり、
ご不便をかける時間が増えてしまうケースも
起こりえるのではないか、と私は思っています。


DIYして賃貸管理を依頼するのであれば、
工事の施工履歴などを、
管理会社さんとしっかり共有し、
賃貸管理会社さんが困ることがないように、
また賃貸管理会社さんが、
快く管理を引き受けて頂けるような、
信頼関係を築くことが大切ではないか、と
先程お伝えした意図になります。


賃貸管理会社さんの立場としたら、
工事を自社を通じて行ってもらう方が、
少しでも利益が産まれることにもつながります。


なので、
工事などはDIYで行い、
賃貸管理だけを依頼されるのは
利益率が下がるので気が進まない、
という会社さんもいらっしゃるのではないか、
と私は思っています。


繰り返しになりますが、
DIYで施工することが好きで得意なら、
そのスタイルで取り組まれることは良いと思います。


ただ、その際には、
DIYでできない部分に関してお願いする時に、
スムーズに応対して頂けるように、
その関わって下さる方との
関係構築をしっかりと行う努力が、
大切なことではないか、ということです。


不動産投資、大家業に限りませんが、
1人でできることには限界があります。


何かしらの点で、
サポートして下さる方との
関わりが必要になってきます。


DIYスタンスでも、
私のような管理会社依頼スタンスでも、
自分の収益を最大化することだけを念頭に置かず、
関わって下さる方々それぞれが、
利益を得ることを第一に考える。


その結果、関わって下さる方々に、
気持ちよく仕事に取り組んで頂く環境を整えることが、
不動産投資、大家業の
末永い継続のためには大切ではないか、
と私は考えています。


136 資産の断捨離


テーマに資産の断捨離と書きましたが、
不要な資産を手放したり捨てることを、
念頭において書いたわけではありません。


資産運用、資産形成、
資産活用を行うプロセスにおいて、
様々なことに手を広げ過ぎないことが
心身共にスッキリ過ごす上で大切ではないか、
という意味合いです。


つまり、取り組むこと、
やることをできる限りシンプルに絞り、
選んだ以外の方法に手を出すことを
やめる(断捨離する)と決めること、
という意味合いです。


この資産運用方法の断捨離を行うことで
良いと感じる点は、
大きく分けて2つあると私は考えています。


1つは、迷いがなくなり、
時間を有効活用できる点。


もう1つは、管理がしやすく、
近しい人などに面倒をかける可能性が下がる点です。


1つめの迷いがなくなる点に関しては、
「このスタンスで資産運用に取り組む」と決めることで、
いろいろな方法に目移りせず、
長期投資にしっかりと取り組めることにつながる点で、
大切だと考えています。


たしかに、この断捨離をして決断を下すことは、
資産運用の面白さから離れてしまうことも意味します。


「あの運用してみたら面白そう。」
「あっちの運用方法の方が、もっと利益が得られそう。」


このように考えている時間は、
資産運用が好きな人間からすれば、
時間を忘れて、楽しく過ごせるひとときだと思います。


私自身、入ってくる運用対象の情報を見たり、
投資物件を見たりしていると、
つい時間を忘れて過ごしてしまうことがあります。


調べたり、本を読んだり、
問い合わせてみたりすることもあり、
株式の個別銘柄を買ってみたりすることもあるのですが、
最終的には、原点回帰、
初心に戻ることが多いです。


ちょっとした楽しみのような感覚で取り組むくらいで、
結局は元に戻って、
私にとってはコアの資産形成と考えている、

NISAのつみたて投資枠を使った
投資信託のつみたて、

イデコを使った運用の継続、

不動産投資、大家業の継続、


ここの軸がぶれることはない、
というイメージです。


私の場合は、仕事柄もあり、
自分が楽しみながら調べたりしていることが、
相談応対のストックが増えることにもつながるので、
ある意味自分への投資、
仕入のような時間になってはいます。


ただ、あなたの本業が、
資産運用やお金関連でないのであれば、
様々な対象に目を向けて時間を費やすことは、
時間の浪費にもなりかねません。


だからこそ、決めた運用スタイル、
商品と長く付き合って、
日々の値動きなどに
心動かされにくい状況を作ることで、
時間を本業に絡んだことに回す。


その結果、本業の収入アップにつながるなど
好循環を産むことになるのではないか、と思います。


その意味で、資産の断捨離は、
時間を有効活用し、
自分を成長させる自己投資などにもつながる
良い効果をもたらしてくれるのではないか、
と私は考えています。


もう1つの、管理のしやすさ、
面倒をかける可能性が下がる点に関しては、
1点目とも絡むのですが、
取り組むこと、やることを絞っていれば、
自分の資産状況を確認するのが容易で
時間をかけずに済むという点があります。


私自身、
年末の資産整理確認以外にも、
不定期で現状のチェックをすることがあるのですが、
ログインして確認する口座など
をある程度絞っているので、
資産がとっちらからず、
見落とすことなく過ごせています。


面倒をかける可能性が下がる、という点では、
例えばですが、
相続など皆さんの資産を
ご家族などが引き継ぐ時のことを意識すると、
シンプルにしておくことが
思いやりにもつながるのではないか、
という意味合いです。


最近は、金融資産などに関して、
ネットだけで完結して、
ネットの中で本人だけが
管理している資産が増えつつあります。


もし相続などが起きた時に、遺された方が、
その存在に気づけないまま時が過ぎてしまうと、
後々税務署から連絡が入ったりする可能性もありえます。


相続財産が漏れていた、
相続税を追徴します、
みたいなことにもなりかねません。


だからこそ、
取り組む運用対象だけでなく、
口座などの管理に関しても、ある程度絞って、
シンプルにしておくことが、
遺されたご家族などへの思いやりにつながるのではないか、
というイメージです。


私自身、現在独身で子供もいないので、
もし万が一のことが起きた場合、
現時点では両親が相続人になります。


仮に私に相続が発生したとしても、
自分自身の資産管理をできるだけ
断捨離してシンプルにしていることが、
結果的に両親への負担を減らすことにも
つながると感じています。


銀行口座、証券会社、不動産の権利証など、
手続する場合に必要なのはこれだけ、
ということを伝えてもいます。


今回は、
私自身が部屋の整理をしたことをきっかけに、
資産運用の断捨離が、時間や管理の手間を省き、
面倒をかける可能性を減らし、
長期投資に取り組みやすくなるのでは?
ということをお伝えしましたが、
どのように感じて頂きましたか?


135 プラチナNISA


先日初めての経験をしました。


なんと、
私にテレビ出演のオファーメッセージが届いたのです!


きっかけは、Xへの下記ポスト。
https://x.com/jigen112jp/status/1912104962735386883


このポストをした2日後に、
メッセージを頂いたのです。


ただ、結論から伝えると、
出演は叶いませんでした。


理由は、
私がタイムリーにメッセージを見られなかったからです。


生憎、携帯、パソコンを見られないタイミングの時に
メッセージを頂き、
最初のメッセージを頂いてから約30分後には、
他の方で決まったので、
今回のオファーは取り下げさせて下さい、
というメッセージが入っていました。


私がその2通のメッセージを見たのは、
それから約1時間後でした・・・残念。


連絡が来るきっかけとなったのが、
創設を検討すると発表があった、
プラチナNISAです。


概要をお伝えします。


現在、NISAの対象になっていない、
毎月分配型の投資信託を、
NISAの対象商品に組み入れる。


ただし、
この毎月分配型の投資信託を
NISAで利用できるのは65歳以上


つまり、年配の方だけを対象として、
NISAで利用できる商品を拡充するというイメージです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB151OE0V10C25A4000000/
(日経電子版の記事です)


なぜ「プラチナ?」と思い調べてみたら、
いろいろな定義はありましたが、
60歳以上で、
なるべく医療や介護の世話にならず、
健康寿命を全うし、
最後まで自分らしい生き方を目指すシニアのことを、
プラチナシニアと呼ぶ、というのを、初めて知りました。


このプラチナNISA、
そもそも制度として創設されるかも未確定ですし、
早くても、2026年度の税政税制改正に盛り込まれることになると思うので、
現実になるとしても1年以上先になるとは思いますが、
このプラチナNISA制度について、
どう思いますか?


創設されると良いと思いますか?
あまり好ましくないと感じますか?


年齢や立場、
考え方や資産運用に対するスタンスなどで、
意見は異なるので、
どう捉えるかは皆さんのご判断に委ねますが、
私の個人的な意見としては、
創設に賛成、と考えています。


理由としては、
お金を使うことへの抵抗感が下がる
ことにつながると思うからです。


分配金を出し続けられる投資信託の場合、
商品による違いはありますが、
1口あたり50円とか100円などと設定されています。


例えば、1,000口保有していれば、
税引き前で毎月5万円とか10万円を
受け取れることになります。


投資信託は日々価格が変動するので、
元本にあたる金額は変動しますが、
投資信託の方針が変わらず、
一定の分配金を受け取り続けられるなら、
元本の変動は、
それほど気にする必要もないのかと思います。


毎月受け取れる5万円とか10万円は、
受け取った後、使ってしまったとしても、
翌月になれば、
また同額を受け取れることがベースにあります。


であれば、受け取った金額は、
その月の中で使ってしまっても大丈夫、
つまり使うことへの抵抗感が薄れ、
安心して使えるのではないか、という意味合いです。


預貯金や配当や分配金を産み出さない
資産だけで保有していると、
使うたびに残高が減ることを
目の当たりにすることになります。


残高が減るのを見るのは、不安感があるので、
お金を使うのをためらうようになってしまう。


これが、年配の方に資産が偏っていることの
要因の1つだと私は思っています。


なので、分配金を毎月受け取りながら
使える仕組みを作っておくことで、
受け取ったお金は使っても大丈夫と感じ、
不安感も和らぐのではないか、
というように私は考えています。


また、このプラチナNISAは、
65歳以上など年齢を区切らず、
他の年代にも広げると良いのではないか、
とも思っています。


理由としては、
本業のある現役世代であっても、
労働収入以外に受け取れる金額があることが、
精神的な安心感にもつながると思うからです。


これは、私自身が、
不動産投資、大家業を行っていて、
家賃を受け取るスタイルを続けているから
感じているのかもしれません。


プラチナNISAについて、
SNSなどで見てみると、
反対派の意見を結構お見受けします。


たしかに分配金を毎月受け取ることは、
資産形成には不利に働くし、
元本を取り崩して分配するケースもあることを考えると、
もっともなご意見だとは思います。


ただ、今回のプラチナNISAの対象は
65歳以上が想定されており、
資産形成というよりは、
活用する時期に入る世代だと思うので、
資産形成の視点からは、
あまり反対しなくても良いのではないか、と私は感じています。


また、現役世代に関しては、
資産形成期ということも勘案すると、
毎月分配型の投資信託だけを保有するのは
良くないと思っています。


ただ、長期・分散・積立の長期投資に見合う商品への
積立とセットで保有することで、
生活にゆとりを産み出しながら、
資産形成も行えるのではないか、と私は考えています。


例えば、毎月の手取りが30万円の方がいたとして、
10%の3万円をつみたて投資に回すとすれば、
生活費として使えるのは27万円になります。


もし、毎月分配型の投資信託を保有していて、
毎月3万円受け取れるとした場合。


年配の方と異なり、
受け取って使うというスタイルではなく、
受け取った分配金をそのまま
つみたて投資に回すことで、
手取りで受け取った30万円は、
全額生活費にあてられるようになるのです。


もし同じように手取りの10%を
つみたて投資に回すのであれば、
毎月6万円を資産形成に回せることを意味しています。


私の個人的な話を例にあげて恐縮ですが、
つみたて投資など含めて、
労働収入から資産運用にあてる金額を
抑えることができています。


私自身、
毎月分配型の投資信託も保有しているのですが、
不動産からの家賃、投資信託の分配金など、
定期的に資産から受け取れる金額を、
投資信託のつみたてやイデコなどの
資産形成に充てています。


そうすることで、
資産が資産を作ってくれる流れができ、
自営業という立場で、
労働収入の不安定さがありながらも、
金融資産の資産形成も、
継続して行いやすくなれているというイメージです。


そして、このスタイルを続けることで、
ゆくゆく年を重ねて、
資産活用をする時期に入った後は、

ベースには公的年金
プラスとして資産からの家賃・配当・分配金
そして、つみたて投資で築いた資産の取り崩し


という、3つを活用しながら
過ごすことができるようになる、
と私は考えています。


みなさんがこういうスタイルに
賛同して頂けるかどうかは分からないですが、
こういうスタイルの人間からしてみると、
プラチナNISAは、
65歳以上に限らず、年齢幅を広げて頂きたいな、
と思う次第です。


134 資産運用の楽しさ 


あなたは、資産運用や投資をしていて、
楽しさを感じますか?
楽しんで取り組めていますか?


もし、この質問に関して、
「YES」と答えたなら、
ぜひ最後までお付き合い頂ければと思います。


「NO」と答えたなら、
おそらく0私と結論的な部分は
近い想いをお持ちだと思います。


「楽しさ感じますか?」に対して
「NO」が結論と同じ?


矛盾していませんか?


もしかしたら、
そう感じられたかもしれませんが、
最初に結論的なことをお伝えすると、
資産運用、投資という行為には、
楽しさはむしろ弊害になる可能性がある、
と私は考えています。


どういうことか?


この点を考えるにあたって、
資産運用を始める「前」と「後」にわけて
考えてみたいと思います。


始める「前」に関しては、
「楽しみ」や「興味、関心の強さ」という
ご自身気持ちを大切にして頂くのが良いと考えています。


資産運用、資産形成の目標や目的を決めた後、
どんな商品を選ぶかなどを試行錯誤する時は、
目標や目的に沿う商品の中で、
相性が良いと感じる商品を選ばないと、
長く付き合い続けることができないからです。


例えば、
「〇〇さんが良いと言っているから、
 利益も上がりやすいのかも…」


などのようにして始めた場合、
株式であれば、
昨今の値上がり値下がりの激しい相場環境に右往左往され、


「こんなはずじゃなかった…」


と、選んだ商品を手放して、
資産運用から撤退してしまうかもしれないからです。


もちろん、
「楽しみ」「興味関心の強さ」を
基準に選んだ商品であっても、


「始めて見たら相性が合わない」
「思ったほど魅力を感じなくなった」


などのように、
気持ちが変わることも起こり得ます。


その場合は、
最初の目標や目的に照らして考えて、
商品を保有し続けることが、
意図とズレていると感じるならば、
手放すことも選択肢としてはありだと思います。


私の例え話をすれば、
不動産投資において、物件選びをするプロセスは、
楽しさを感じるひとときです。


立地や物件、価格などを踏まえて、
これからどのような活躍をしてくれるのか?と
自分との相性を考えているようなひとときだからです。


先程お伝えしたような心変わりや、
目的に合わないと感じて
売却した経験もありますが、
保有したことに対して、
マイナスな想いを抱いたことは今までありません。


うまくいかなかったケースも、
次は同じ轍を踏まないように、
という経験を積むことができたと捉えているからです。


強がっているとかではなく、
本当に、そのように私は捉えています。


では次に、
始めた「後」について触れていきます。


目標や目的を決め、資産運用を始めた後は、
いい意味で、感情が入らないことが、
着実に資産形成が進む、という意味で、
楽しさは不要、と私は考えています。


例えば、
毎月3万円をNISAのつみたて投資枠を利用して、
投資信託の積立をしている時に、
楽しさを感じますか?


賃貸用の不動産を購入した後、
賃貸管理を委託して運営をしている場合、
月に一度の賃料の入金日に嬉しさは感じるかもしれませんが、
楽しさを感じることはあるでしょうか?


楽しさやドキドキのような感情が入ることで、
順調に進んでいる資産形成に、
マイナスの影響が出る可能性があると私は考えています。


堅実な長期投資、資産形成を行っていればいるほど、
日々の生活の中では、
それを行っていることをいい意味で忘れるくらいで、
感情を抱かずに済むことの方が
多いのではないでしょうか?


資産運用で楽しさやドキドキを感じるとすれば、
例えば、短期間で株式を売買して、
価格差での利益、
キャピタルゲインを狙うようなケースが想定されます。


「今日買った株が、
 今日中に上がるのか下がるのか…」


このような想いで相場と向き合っている時、
ハラハラドキドキしながら、
一種のギャンブル的な楽しさを
感じているのではないでしょうか?
いわゆる「投機」と言われる種類のスタンスです。


もちろん、このスタンスが
好きで得意という方もいらっしゃると思いますので、
そのような方を批判しようなどとは
まったく思っておりません。


ただ、日々相場に向き合う時間や
向き合い続ける気持ちの強さを持ち合わせていない、
私のような人間にとっては、
投機スタンスは、
過去の失敗経験も踏まえて
相性が合わないスタンスだということです。


どのスタンスがご自分に合っているかは分かりませんが、
もし私のようなスタンスに近いのであれば、
資産運用をこういうスタンスで行う!
と決めて始めた後は、
いい意味で楽しむ気持ちを忘れて下さい。


忘れる良い方法を1つ、
お伝えします。


それは、
証券会社の口座にログインしないことです。


自分が保有している商品の含み益や含み損を見ると、
プラスであれマイナスであれ、
何らかの感情の動きは発生すると思います。


なので、長期スタンスの資産運用であれば、
基本的に日々、
何かを行うようなことも発生しないので、
心が揺らがないように、
相場をできるだけ目にしないようにすることが、
大切ではないか、と私は考えています。


この点で、私にとっては
不動産投資が相性の良さを感じた
理由の1つでもあります。


不動産は、
株式のように日々公表される相場はなく、
物件価格の変動を
目にすることが基本的にはないからです。


長期に及ぶ資産運用、資産形成を
失敗しないコツの1つは、
資産運用に楽しみを見出さないこと。


初志貫徹をできるだけ貫いて、
いろいろな商品や対象に目を向けすぎることなく、
淡々と継続するという
行動基準を持つことではないでしょうか。


133 やめずに続けること


4月、アメリカのトランプ大統領が
相互関税の導入を発表しました。


いろいろな見方、捉え方はあると思いますが、
株式などの金融市場を見ている中では、
相互関税を否定的に
捉えている方が多いと感じます。


昨年の8月以来、久々の大きな値下がり。


先行きに対して悲観的に捉えている方が
多いことの現れだと感じます。


ただ、私見になりますが、
そんな悲観視されている時こそ、
市場と向き合う時ではないか、と私は思っています。


私の好きな相場格言の1つに、

強気相場は、悲観の中に生まれ、
懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、
幸福感の中で消えていく

というものがあります。


新NISAが始まった昨年に
投資を始めたような方にとっては、
楽観と含み益という幸福感に包まれた方が多いのでは?
と感じています。


その幸福感が、
今回のトランプ大統領の相互関税発表で、
大部分消えた方が多いように感じています。


私自身、
昨年のつみたて投資枠でコツコツ積立をしている投資信託、
ずっと含み益でしたが、
ここ数日は、含み損状態になっています。


もしかしたら、消えた幸福感の想いから、
「投資は怖いからやめよう」と感じ、
売却された方もいらっしゃるのかもしれないな、
とも感じます。


ただ、ここで売却してやめてしまっては、
せっかくの長期投資が水の泡となってしまいます。


短期的には、
含み損状態でつらさを感じるかもしれませんが、
ここでやめずに、淡々と継続することが、
再度訪れる楽観、幸福感のタイミングに到った時に、
より多くの嬉しさをもたらしてくれると思うからです。


実際、私のことを再度お伝えすると、
2023年以前から行っている、
旧NISAのつみたてNISAや
イデコで投じている商品に関しては、
値下がりはしていますが、
充分な含み益の状態を維持できています。


今後も絶対にそうなるとは言い切れないですが、
相場というのは上がり下がりを繰り返すのが、
世の常ではないか、と思います。


だからこそ、値下がりが起きた時は、
ピンチはチャンス的な気持ちで捉えること。


今は相互関税の発表で悲観的に混乱していますが、
環境が落ち着いてくれば、
皆さんが冷静さを取り戻せば、
少しずつでも相場の落ち込みは回復傾向を示す。


だからこそ、
1度始めた資産運用、資産形成は、
とにかく「やめずに続けること」が、
何よりも大切だと私は考えています。


それと合わせて、
今回の株式市場の値下がりなどの
悲観、混乱を目にしながら、
自分が落ち着いた気持ちでいられるのは、
不動産投資、大家業にも取り組んでいることが大きいとも
改めて感じました。


金融市場が冷静さを欠いており、
ニュースなどで騒がれていても、
皆さんや私の日常生活に
いきなり混乱が及ぶようなことはありません。


趣味や楽しみに費やす時間、仕事に取り組む時間が
突然変わるようなこともなく、
日々の生活は、
金融市場の混乱とは無関係に、変わらず存在します。


住まいを提供する不動産投資、
大家業をあなたも行っているのであれば、
今回の相互関税発表によって、
家賃を受け取れない、
不動産の資産価値が急落したなどを
感じることはないと思いますが、
いかがですか?


つまり、住居を対象に、
不動産投資、大家業を行っているのであれば、
金融市場の悲観や混乱と関係なく、
変わりない日常の暮らしが続きます。


入居者さんが滞納を起こさなければ、
いつも通りに賃料を受け取ることができ、
ローンの残債も減り、資産形成は進んでいくのです。


このように、不動産は株式などの金融商品と比べて、
換金性の悪さはありますが、
どっしり構えて、
落ち着いていられる安心感があると私は考えています。


実際、私自身が不動産投資、大家業を選び、
始めたきっかけの1つは、
このどっしり落ち着いていられる、
精神的な安心感がありそう、
と感じたことも、今思い返せばありました。


株式などの金融商品、不動産、
どちらにも一長一短はあります。


だからこそ、精神的な落ち着きを維持し、
公私ともに日々を過ごしながら、
長期投資としての資産運用、資産形成を行う上では、
金融資産、不動産などの実物資産、
どちらかに偏ることなく、
どちらも組み入れることが
安定感を増すことにつながるのではないか、
と私は考えています。


リスク許容度と言われたりもしますが、
あなたの資産配分として、
何を、どのくらいの割合組み込む所まで受け入れられるか、
というのは個人差があるので、
絶対的な正解はありません。


ぜひ、今回の相互関税発表に伴う、
金融市場の悲観、混乱が生じたことで、
もし気持ちが後ろ向きになられていらっしゃるなら、
今一度、資産配分や資産構成の
割合を考えてみるのも良いかもしれない、と思います。


皆さんにとって、
気持ち的に落ち着いていられる資産配分を維持し、継続することが、
長期目線で見た時に、資産運用、資産形成の最終的な目標に近づく、
一番の近道になると私は考えているからです。


132 これからの空室率


今回は賃貸・不動産業において最も心配といえる、
空室についてです。


4月は入社や入学、職場の異動など、
1年の中で人の動きが1番ある時期だと思います。


4月のスタートに合わせられるように
住まい探しを始める2月や3月は、
賃貸物件の動きも活発になってきます。


賃貸で貸している場合、
入退去が1番多いのも、この2月~3月の時期です。


貸している立場から考えた時、
退去の連絡を受けることは、
マイナスな想いになるケースが多いです。


原状回復工事の費用もかかり、
次の入居者さんがいつ見つかるか分からず、
やきもきしないといけないからです。


しかし、私の場合、
退去はチャンスだと思っています。


空室時に何かしらのテコ入れをはかり、
募集賃料のアップを狙える、
数少ない機会だと思っているからです。


昨今は、特段のテコ入れなどを行わなくても、
新規募集時に賃料をアップしている方も増えており、
世の中的にアップしやすい流れにあるとも思います。


とはいえ、
やはり空室期間や工事費用が発生することなく、
仮に賃料は変わらずとも、
同じ方に住み続けて頂ける方が、
ありがたいというのが本音です。


あなたは貸し出されてるお部屋で、
入退去の動きはありましたか?
もし退去の動きがあった場合、
次の入居者さんは3月中に決まりましたか?


ただ、今の世の中の現状を踏まえると、
会社からの辞令などによる転勤、
近隣トラブルがあるようなケースなどを除けば、
賃貸の入居期間は長くなる可能性が高いのではないか、
と私は考えています。


部屋の空室率が下がり
空室期間も短くなるのでは?
と考えているということです。


少子高齢化、空き家問題が
取り上げられている現状にある中、
何を言っているのだ、
というご指摘もあるかと思いますが、
私が感じていることをお伝えします。


ただ、この内容は、
東京23区など都心に近いエリア、
川崎、横浜、大阪、福岡など、
いわゆる政令指定都市と言われている、
都市部においての話として
捉えて頂ければと思います。


理由は大きな括りで言えば、
世の中がインフレ傾向にある、
という一言に集約できます。


ただ、これを紐解いていくと、
2つの要因に分けて考えることができると思っています。


1つ目は賃料の上昇
2つ目は引っ越し代金の上昇です。


1つ目の賃料の上昇に関しては、
単身者向け、ファミリー向け、
どちらにも見られている傾向です。


賃料や不動産価格は、
インフレの遅行指標などと言われたりもします。


世の中のモノやサービスの値段があがった後、
少しずつ浸透してくるというイメージです。


昨今の傾向で言えば、
特にマンションに関してはマイホームとして買いたい、
ただ価格が上昇傾向で手が届かない方が増えている。


その結果、賃貸住まいを選ぶ方が増える。


部屋の供給数に対して、需要が増え、
給与アップの傾向などもあり、
ある程度の賃料上昇であれば
甘んじて受け入れることができる。


こんな流れが、
賃料上昇の背景にはあると感じています。


つまり、今借りている部屋を、
積極的な理由なく退去してしまうと、
同じような部屋を選びたい場合、
今より高い賃料の部屋を選ぶことになる可能性が高い。


だから、今の住まいにとどまる方が、
生活コストも上がらずに過ごすことができる。


もし今と同じ賃料で同じような部屋を選ぼうとするならば、
立地や利便性などの面に、
少しは目をつむる必要が出てくる可能性が高い。


これが、空室率が低くなる理由の1つめです。


2つ目の引っ越し代金の上昇は、言葉通りで、
高くなっている引っ越し代金を負担してまで、
住み替える積極的な理由がなければ、
今の住まいにとどまる方が
得策だと考える方が増えてるのではないか、
ということです。


つまり、引っ越し代金を払うよりも、
仮に更新のタイミングなどで、
2,000円などの値上げがあったとしても、
それを受け入れた方が、
引っ越し代よりも長い目で見て安く抑えることができ、
住み替えたいという動機が働きにくくなるのでは、
ということです。


このように、インフレ傾向にある昨今、
データなどを見た訳ではないので確証はない話ではありますが、
経済的な面から、
自発的な転居数は、減少していくのではないか、
と私見として捉えています。


だからといって、
貸主側である私のような立場が
あぐらをかいて良い訳ではありません。


あくまでも空室率が下がるというのは、
現状を踏まえての予測の話だからです。


そういう現状がありつつも、
借りて頂く方に選ばれ、
住み続けたいと積極的に感じて頂ける住まいを
提供していく努力をすることを
忘れてはならないことは言うまでもありません。


大家、貸主の立場でできることも限られてはしまいますが、
例えば、


「長く住んでくださっている方には、
 更新料をディスカウントして差し上げる」
(これは、私が実際に行っていることです)


「入居時や更新時に、
 住まいに関して使えるサービスなどをプレゼントする」
(水回りの掃除、エアコン洗浄など)


みたいな特典をつけることで、
この部屋に借りて住み続けたい!
という気持ちになって頂けるのでは、
と私は考えたりしています。


空室率が下がると思われる
世の中の環境だけに左右されることなく、
空室率が下がる(空室期間を短くする)ために
自分の工夫でできることにも目を向けながら、
不動産投資、大家業を続けて頂ければと思います。


131 金利上昇って、良いこと?


ここ最近、低金利と言われていた日本でも、
だいぶ金利の上昇が意識されるようになってきた、
と感じています。



私自身、最近では、
賃貸物件で借りているローンの金利が0.15%上がったり、
受け取った銀行預金の利息が、
最近まで数百円だったのが数千円になったりなど、
金利の上昇を肌身で感じる機会が
増えつつあると感じています。


不動産投資、大家業は、
現金購入というケースもありますが、
融資を活用しながら取り組むケースの方が多いです。


手元に資金はあっても、あえて融資を利用して、
てこの原理のレバレッジを活用しているケースもあります。


そんな融資と切り離せない、
不動産投資、大家業と金利上昇の関連について、
今回は触れてみたいと思います。


一般論として、金利が上がると不動産の価格は、
上がるでしょうか?
下がるでしょうか?


教科書的な回答としては、
下がります。


理由は、
借りられる金額が減るからです。


物件価格を下げないと、
同じ投資効果を得られないから、とも言い換えられます。


例として、2,000万円を30年、
元利均等返済で借りる場合を考えてみます。


金利が2%の場合、
毎月の返済額は73,923円です。


では金利が上がり、3%だとすると、
毎月の返済額はいくらになるでしょうか?


答えは、84,320円で、
差額は約10,000円強となります。


仮に物件価格は同額の2,000万円、
賃料は95,000円、
管理費修繕積立金が12,000円の物件だとします。


購入にかかる諸費用などとして、
分かりやすくするために、
100万円を自己資金として出したとします。
(固定資産税などの税金は、ここでは考慮しません。
 イメージをお伝えすることが目的なので)


金利が2%の場合、
95,000円-12,000円-73,923円=9,077円
が、毎月の手残りとなり、年間で108,924円。


自己資金100万円に対しての利回りを計算すると、
108,924円÷100万円=約10.8%
となります。


2,000万円を現金購入した場合、返済はなくなるので、
95,000円-12,000円=83,000円が毎月の手残り。


年間で996,000円となり、
自己資金の利回りを考えると、
996,000円÷2,000万円=約4.9%。


この場合、融資を使った方が、利回りが高く、
資金を効率的に運用できたとみなすことができ、
レバレッジをうまく活用している、
ということが考えられます。


次に、金利が3%の場合を考えてみます。
95,000円-12,000円-84,320円=▲1,320円
となるので、
毎月支出が発生することとなります。


元金の返済分、
資産は増えていることにはなりますが、
目に見えづらい利回りとなるので、
ここでは割愛いたします。


では、3%の融資、毎月の返済額が84,320円の時に、
同じ物件で金利2%のケースと
同じような約10.8%の自己資金利回りを得るためには、
いくらの物件価格=借入価格
でないと実現できないでしょうか?
(話を分かりやすくするために、
 あえて物件価格全額をローンで借りる想定で話を進めます)


金利3%で融資を受けた場合に、
毎月の返済額が73,923円になるのは、
いくら借りた時でしょうか?
という内容とも言い換えられます。


この答えは、約1,750万円です。


つまり、同じ物件であっても、
金利が2%から3%に上がったことで、
同じ利回りの効果を享受するには、
物件価格は1,750万円である必要がある、
という意味合いです。


賃貸用物件は、
空室にならない立地を重視して選ぶことが大切ではありますが、
賃貸経営である以上、
利益が得られるかどうかも判断材料の1つにはなります。


その判断材料の1つが、
資産運用の視点から考える、利回りです。


どれだけ、好立地で良質な物件だとしても、
利回りにあたるリターンという果実に魅力がなければ、
購入希望する人が現れる可能性は高まりません。


今回の例で言えば、金利が2%の時は、
物件価格が2,000万円でも魅力的に見えていましたが、
金利が3%に上がったら1,750万円に下げないと
魅力を感じてもらいにくい、という意味合いです。


全額ローンで借りるケースで示しているので、
必ずしも上記の通りになる訳ではないですが、
金利が上がることで、
賃貸物件の価格という点においては、
価格を下げないと魅力が薄れる可能性が出てくる、
という点だけは、イメージとしてお持ち頂ければ、と思います。


と、マイナスな印象に感じることを
ここまではお伝えしてきましたが、
金利が上がる時に起こりえるプラスの側面もあります。


それが、物価の上昇です。


もちろん需要と供給のバランスという側面もありますが、
最近は、スーパーなどへ買物に行くと、
同じ量のモノを買った場合でも、以前に比べて、
お財布から出ていくお金は増えていると私は感じるのですが、
皆さんさんは、どのような肌感覚をお持ちですか?


金利が上がる流れにある世の中では、
モノやサービスの値段も上がることを意味しています。


例であげた、金利3%、
毎月の返済額84,320円で借りた場合のケースを
再度考えてみます。


先程は、同じ利回りを得ることを、
物件価格の面から考えてみましたが、
今度は賃料の側面から考えてみます。


つまり、利回りを維持し、
物件価格を2,000万円で維持するためには、
賃料がいくらであれば、実現できるのか、
という意味合いです。


答えは、約105,000円です。


先程の例では95,000円の賃料で考えましたが、
この賃料を約105,000円と
10,000円くらいあげることができれば、
融資の金利が3%にあがったとしても、
物件価格2,000万円のままで、
価値を維持できるというイメージです。


入居者様もいる状態で、
更新などのタイミングで10,000円上げることは
難しい相談になるかとも思いますが、
退去して空室になった状態で、
次の募集を10,000円上げることは、
立地によっては可能性としてゼロではないと私は感じています。
(若干、強気だとは思いますが)


仮に一気に10,000円は難しいとしても、
段階的に数千円ずつアップさせていくというのは
実現可能性があるのではないか、とも思っています。


健美家(不動産情報サイト)のアンケート結果によれば、
おおよそ3人に2人は、
所有物件の賃料が上がったと回答しています。
https://www.kenbiya.com/doc/press/pre2025-03-11.pdf


私自身、自分の所有物件で過去1年の間に
更新のタイミングが3部屋訪れたのですが、
管理会社の提案も踏まえて、
1,000円~2,000円上げる方向で打診し、
入居者様にも受け入れて頂くことができました。


基本方針として、更新時には値上げをせず、
空室で新規募集時に賃料は見直すと考えている私でも、
ここ最近の更新時には、
わずかではありますが家賃アップに動いたりもしています。


このように、金利の上昇は、
融資面だけで見ればマイナス要因ですが、
賃料面から考えればプラス要因に働く。


そんな世の中になるというのが、
いわゆる金利ある世界における、
不動産投資、大家業の世界ではないか、
と私は考えております。


130 物件取得時にかかる費用


今年の確定申告は、
例年より提出が遅れてしまいましたが、
私は、確定申告が好きです。


税務関連の話題をキャッチアップすることも、
前向きに取り組める方だと自認しています。


そんな私ではありますが、
今回の申告書作成では手間取り、勘違いもしており、
e-taxを利用した送信を、
3度も行ってしまいました(苦笑)


最初に余談ですが、確定申告書の提出は、
期日の3月15日(今年は曜日の並びで17日)までの間であれば、
提出した申告書の間違いに気付いた場合、
税務署へ連絡することなく、
何度でも後出しができるのです。


後に提出した申告書で、
前に提出した申告書を上書きしているみたいなイメージでしょうか?


期日を過ぎると、
修正申告更正の請求という別の書類で訂正する必要があるので、
手間もかかりますが、
期日までの上書きでの提出であれば、
その点での手間はかかりません。


その意味でも、提出後、
冷静に確認する期間を設けて、
間違いが見つかっても、出し直しだけで済ませられるように、
早目の着手がおすすめかな、と私は感じております。


さて、
今日のテーマで「2年」と書きましたが、
何のことかイメージわきますか?


これは、
消費税の申告に関してのキーワードです。


「会社勤務で給与収入しかないから、
 消費税の申告は関係ない」


もし、あなたがそのように思ったなら、
一義的には、正解です。


今日の内容は、
あまり参考にならないかもしれません。


不動産投資、大家業をされているなら、
無関係ではいられない可能性もあるので、
頭の片隅にいれておいて頂ければと思います。


今回の私が手間取った原因も、
実はこの消費税の申告に関係しています。


ということで、体験談を伝えながら、
お話していこうと思います。


個人事業主の方や法人を経営されてる方であれば、
お分かりかもしれませんが、
消費税の申告・納付は、
2年前の課税売上(消費税を受け取った収入)が
1,000万円を超えた場合に行うことになります。


言い方を変えると、
課税売上が1,000万円を超える年があれば、
その2年後の年は、
消費税の申告・納税義務が発生するということです。


裏を返せば、
1,000万円以下であれば、消費税の納税義務は生じず、
申告・納付せずとも良いのです。


会社勤めで、不動産投資、大家業をされている場合、
賃借人が、住まいとして利用している場合(居住用)、
住まいとしての家賃には、
消費税がかかりません。


そのため、
仮に家賃収入が1,000万円を超えたとしても、
消費税の申告・納付は必要ありません。
居住用の家賃は、消費税が非課税だからです。


このように伝えると、
自分には無縁」と感じられるかもしれませんが、
消費税が関係してくるケースがあります。


それは、物件を売却した時、です。


不動産は、土地と建物に分けられます。


消費税の点から言えば、
土地は消費税がかからず、建物は消費税がかかります。


土地は利用しても、そのまま価値が残るので、
土地そのものは消費される性質のものではない。


一方、建物は、年と共に減価償却されるように、
年数の経過に応じて価値が消費されていく


おおまかな言い方としては、
上記の理由で、建物には消費税がかかります。


物件を売却した場合、
譲渡の収入を得ることになります。


例えば、2,000万円で物件を売却したとします。


これが土地のみの売却であれば、
消費税のことを考える必要はありません。


ただ、マンションなど建物がある場合は、
内訳を確認する必要が生じます。


仮に割合が建物6:土地4だった場合、
建物が1,200万、土地が800万円になります。


この場合、
消費税を受け取った収入(課税売上)が
1,200万円あったとみなされます。


つまり、1,000万円を超えるので、
売却した2年後、
消費税の申告・納付が生じることになるのです。


私のように、個人事業主で、
常日頃から消費税と向き合っているなら別ですが、
そうでない方にとっては知らない内に、
消費税を納める人になっているケースが起こりえるのです。


単純に、この売却した年だけで見れば、
影響はありません。


気をつけたいのは、その2年後です。


複数物件を持たれていて、
例えばA物件を2024年に売却し、
課税売上(建物価格)が1,000万円を超えた場合。


2年後の2026年にB物件を売却したとすると、
B物件の譲渡に対して、
建物価格分の消費税の申告・納付も必要になってくるのです。


これが意味する所は、
消費税を納付する分、手残りは減る、
ということです。


最近は、物件も10年前などと比べると高くなったことで、
手放そうという判断をされる方も
増えているように感じています。


それは経営判断の1つで良いのですが、
2年後の消費税には気を付けて下さい、
ということが、今日の一番伝えたいことです。


言い方を変えれば、
物件を売却した2年後に他の物件を売却すると、
消費税分手取りが減り、申告の手間も増えるので、
避けた方が良いということを頭に入れておいて下さい、
ということです。


今回の私の場合、
2022年に売却した物件があり、
2024年も売却した物件がありました。


2023年10月から、
インボイス制度というのがスタートしたのですが、
諸条件を勘案すると、私は特例が使えて、
受け取った消費税の2割だけを納付すれば良い状態で
申告ができました。


2023年の申告時は、その特例を使っていたので、
2024年の申告も2割だけを納付する特例を使える、
と勝手に思い込んでいました。


その前提で作成をした後、
2022年の売却があったことを思い出し、
課税売上が1,000万円を超えている場合、
2割納付すれば良いという特例が
使えないことを失念していたのです!


提出後にそれに気づいた私は急いで修正を行い、
期日前なので事なきを得ましたが、
消費税の納付額としては、
2倍以上に跳ね上がるという経験をすることになりました。


もしこの間違いに気づいていなかったら  、
後から指摘を受けた場合、追徴扱いとなり、
延滞金など、余計な支出が増えていたことを思うと、
ホッと胸をなでおろして、
今年の確定申告を終えることができました。


消費税の面倒さを感じる点は、
今回のような不動産の譲渡の場合、
「売却価格<帳簿価格」であれば
利益は出ていないので、所得税の納付は発生しません。


ただ、消費税の場合は、利益の有無ではなく、
課税売上という収入をベースにしながら考えるので、
利益がないから払わないで済む、とは
いかない可能性も高いのです。


2年という時を挟んで消費税は訪れます。

忘れた頃にやってきて、
手取りが思ったよりも減ってしまう。


そんなことにならないように、
皆さんも不動産投資、賃貸用の物件の売却を考える際には、
その「時期」に配慮しながら行って下さい。


今回お伝えした不動産の消費税は、
あくまでも、不動産投資、賃貸業のように、
「貸付用」として使っている物件が対象になります。


マイホームとしてお住まいの物件に関しては、
当てはまらないこと、
最後に申し添えておきます。


129 確定申告は、2年後に気をつけよう!


今年の確定申告は、
例年より提出が遅れてしまいましたが、
私は、確定申告が好きです。


税務関連の話題をキャッチアップすることも、
前向きに取り組める方だと自認しています。


そんな私ではありますが、
今回の申告書作成では手間取り、勘違いもしており、
e-taxを利用した送信を、
3度も行ってしまいました(苦笑)


最初に余談ですが、確定申告書の提出は、
期日の3月15日(今年は曜日の並びで17日)までの間であれば、
提出した申告書の間違いに気付いた場合、
税務署へ連絡することなく、
何度でも後出しができるのです。


後に提出した申告書で、
前に提出した申告書を上書きしているみたいなイメージでしょうか?


期日を過ぎると、
修正申告更正の請求という別の書類で訂正する必要があるので、
手間もかかりますが、
期日までの上書きでの提出であれば、
その点での手間はかかりません。


その意味でも、提出後、
冷静に確認する期間を設けて、
間違いが見つかっても、出し直しだけで済ませられるように、
早目の着手がおすすめかな、と私は感じております。


さて、
今日のテーマで「2年」と書きましたが、
何のことかイメージわきますか?


これは、
消費税の申告に関してのキーワードです。


「会社勤務で給与収入しかないから、
 消費税の申告は関係ない」


もし、あなたがそのように思ったなら、
一義的には、正解です。


今日の内容は、
あまり参考にならないかもしれません。


不動産投資、大家業をされているなら、
無関係ではいられない可能性もあるので、
頭の片隅にいれておいて頂ければと思います。


今回の私が手間取った原因も、
実はこの消費税の申告に関係しています。


ということで、体験談を伝えながら、
お話していこうと思います。


個人事業主の方や法人を経営されてる方であれば、
お分かりかもしれませんが、
消費税の申告・納付は、
2年前の課税売上(消費税を受け取った収入)が
1,000万円を超えた場合に行うことになります。


言い方を変えると、
課税売上が1,000万円を超える年があれば、
その2年後の年は、
消費税の申告・納税義務が発生するということです。


裏を返せば、
1,000万円以下であれば、消費税の納税義務は生じず、
申告・納付せずとも良いのです。


会社勤めで、不動産投資、大家業をされている場合、
賃借人が、住まいとして利用している場合(居住用)、
住まいとしての家賃には、
消費税がかかりません。


そのため、
仮に家賃収入が1,000万円を超えたとしても、
消費税の申告・納付は必要ありません。
居住用の家賃は、消費税が非課税だからです。


このように伝えると、
自分には無縁」と感じられるかもしれませんが、
消費税が関係してくるケースがあります。


それは、物件を売却した時、です。


不動産は、土地と建物に分けられます。


消費税の点から言えば、
土地は消費税がかからず、建物は消費税がかかります。


土地は利用しても、そのまま価値が残るので、
土地そのものは消費される性質のものではない。


一方、建物は、年と共に減価償却されるように、
年数の経過に応じて価値が消費されていく


おおまかな言い方としては、
上記の理由で、建物には消費税がかかります。


物件を売却した場合、
譲渡の収入を得ることになります。


例えば、2,000万円で物件を売却したとします。


これが土地のみの売却であれば、
消費税のことを考える必要はありません。


ただ、マンションなど建物がある場合は、
内訳を確認する必要が生じます。


仮に割合が建物6:土地4だった場合、
建物が1,200万、土地が800万円になります。


この場合、
消費税を受け取った収入(課税売上)が
1,200万円あったとみなされます。


つまり、1,000万円を超えるので、
売却した2年後、
消費税の申告・納付が生じることになるのです。


私のように、個人事業主で、
常日頃から消費税と向き合っているなら別ですが、
そうでない方にとっては知らない内に、
消費税を納める人になっているケースが起こりえるのです。


単純に、この売却した年だけで見れば、
影響はありません。


気をつけたいのは、その2年後です。


複数物件を持たれていて、
例えばA物件を2024年に売却し、
課税売上(建物価格)が1,000万円を超えた場合。


2年後の2026年にB物件を売却したとすると、
B物件の譲渡に対して、
建物価格分の消費税の申告・納付も必要になってくるのです。


これが意味する所は、
消費税を納付する分、手残りは減る、
ということです。


最近は、物件も10年前などと比べると高くなったことで、
手放そうという判断をされる方も
増えているように感じています。


それは経営判断の1つで良いのですが、
2年後の消費税には気を付けて下さい、
ということが、今日の一番伝えたいことです。


言い方を変えれば、
物件を売却した2年後に他の物件を売却すると、
消費税分手取りが減り、申告の手間も増えるので、
避けた方が良いということを
頭に入れておいて下さい、ということです。


今回の私の場合、
2022年に売却した物件があり、
2024年も売却した物件がありました。


2023年10月から、
インボイス制度というのがスタートしたのですが、
諸条件を勘案すると、私は特例が使えて、
受け取った消費税の2割だけを納付すれば良い状態で
申告ができました。


2023年の申告時は、その特例を使っていたので、
2024年の申告も2割だけを納付する特例を使える、
と勝手に思い込んでいました。


その前提で作成をした後、
2022年の売却があったことを思い出し、
課税売上が1,000万円を超えている場合、
2割納付すれば良いという特例が
使えないことを失念していたのです!


提出後にそれに気づいた私は急いで修正を行い、
期日前なので事なきを得ましたが、
消費税の納付額としては、
2倍以上に跳ね上がるという経験をすることになりました。


もしこの間違いに気づいていなかったら  、
後から指摘を受けた場合、追徴扱いとなり、
延滞金など、余計な支出が増えていたことを思うと、
ホッと胸をなでおろして、
今年の確定申告を終えることができました。


消費税の面倒さを感じる点は、
今回のような不動産の譲渡の場合、
「売却価格<帳簿価格」であれば
利益は出ていないので、所得税の納付は発生しません。


ただ、消費税の場合は、利益の有無ではなく、
課税売上という収入をベースにしながら考えるので、
利益がないから払わないで済む、とは
いかない可能性も高いのです。


2年という時を挟んで消費税は訪れます。

忘れた頃にやってきて、
手取りが思ったよりも減ってしまう。


そんなことにならないように、
皆さんも不動産投資、賃貸用の物件の売却を考える際には、
その「時期」に配慮しながら行って下さい。


今回お伝えした不動産の消費税は、
あくまでも、不動産投資、賃貸業のように、
「貸付用」として使っている物件が対象になります。


マイホームとしてお住まいの物件に関しては、
当てはまらないこと、
最後に申し添えておきます。


128 不動産投資、誰に相談する?


前回、昨年購入したリースバック戸建物件で、
いきなり滞納が発生して自省した話題に触れました。


短期視点への魅力にひかれ、
リスクへの見通しが甘かったという点での自省です。


とは言え、
以前あったCMのセリフではないですが、
反省だけなら猿でもできます。


現実に起きている、契約後、
決済引き渡し前から4カ月滞納が続いている事実から、
目を背けることはできません。


昨年末に引き渡しを受け、
決済時に1月分まで精算を行っていたことで、
滞納の事実を知ったのは、2月4日の出来事でした。


その事実発覚から約2週間が過ぎ、
解決の方向性という光が見えました。


最初に結論をお伝えすると、
まだ未確定な部分はあるのですが、
現時点では、
買い戻して頂ける方向で話が進むこととなりました。


つまり、今回、
私に当該物件を紹介してくれた会社様が、
引き取ってくれる方向で話が動き出した、
ということです。


ここへ至るまでに私がしたこと、
経緯などをかいつまんでお伝えします。


今回の件に関しては、
物件を紹介してくれたA社と、実質的な所有者のB社、
そして、賃貸管理の依頼で私が探したC社の存在があります。


当初は、B社に賃貸管理をお願いする予定でしたが、
レスポンスの悪さなどを感じたことで、
C社にお願いすることにしたという経緯です。


今にして思えば、その頃から、
何となくの直感的な違和感はあったのだな、と
今になって振り返ると思います。


違和感抱いたら、
その気持ちをスルーするのは良くないと、
改めて思い知る機会となりました。


あなたも違和感のような、
直感的な感覚は大切にして下さい。


さて、最初は、
C社からの一報で今回の滞納のことを知ったので、
C社が把握している状況をヒアリングしました。


それと合わせて、保証会社へ、
私自身でも裏を取る意味合いも兼ねて、
電話で確認を入れました。


おおよその状況を把握した上で、
B社へ確認したいこと、聞きたいことを、A社経由で伝え、
私宛に直接、B社から書面での回答を頂きました。


その回答で、
決済前に滞納が発生していることをB社も把握していながら、
私へ伝えることもなく、
解消に向けた積極的な動きもしていなかったことを知りました。


と同時に、2月14日の年金支給日に、
2ヶ月分は払う旨の約束をしていることも確認できました。


その後、A社、B社と利害関係のない弁護士さんへ相談に行き、
私が取りうる法的措置に関する選択肢を確認もしました。


約束の入金予定日である14日を過ぎたら確認をとり、
それを踏まえて、措置を検討しないといけないと考え、
A社の担当者へB社から連絡があったかなど、
翌日の15日にヒアリングをしました。


すると、A社の担当者は、
B社から大枠しか知らされておらず、
決済引き渡し前から滞納があったことを、
私からの連絡で初めて知ったことが判明しました。


そこで、起きている事実を、
客観的に伝えるだけ伝えておこう、
現場でこんなことが起きている事実を伝えておこうと思い、
A社の社長にも連絡を入れました。


A社の社長とは、
個人的に連絡を取りあえる関係にもあったからです。


その社長の動き、判断はすごく早く、
私からの連絡を受けて、
信頼を棄損する話なので、真摯に誠実に対応します、と受け止めて頂き、
早急に事実関係を確認した上で、一夜明けた翌朝に、
買い戻す判断を素早く下して頂いた、という流れです。


この判断の連絡を受けた時、
私の気持ちが軽くなると共に、
A社の社長への信頼感が増したこと、は言うまでもありません。


そこまでの対応は思い描いていなかったので、
想像を上回る決断をしてくれたからです。


まだ、これから社内外調整などを進めて頂いた上で
最終手続きとなっていくので、現時点では、
確定した判断には至れていませんが、
弁護士先生にまで相談をして、
頭を悩ませていた私にとっては、
本当に感謝の念に堪えない結末を迎えることができそうです。


今回の私のケースは、
A社の社長と直接やり取りができる間柄にあったという
運の良さもあったかもしれません。


ただ、その点を差し引いて考えても、
不動産に困ったら、どこに相談するか、
弁護士先生だけが相談相手ではないですよ、
ということをお伝えしたかったのが、今日の一番の意図です。


もちろん、法的な措置や対応を、
取らなくてはならない場面に直面しているのであれば、
弁護士先生に関わってもらうことは、
必須になってくるケースが多いです。


ただ、今回の私のケースのように、
事実を紐解き、話を進めていき、
経緯を不動産会社に話すことで、
私にとってはありがたい結論に到れる可能性を
見出すことができました。


よく、不動産会社は売ったら終わり、
その後どうなろうが知らぬ存ぜず
みたいなことをおっしゃる方がいらっしゃいます。


たしかに、そういう会社や担当者も、
少なからずいらっしゃるのかもしれません。


ただ、今回の私のように、誠実に真摯に、
販売後も向き合って下さる会社があるのも事実です。



不動産会社でもその会社や担当者の
周りにはどんな方がいらっしゃるのか?


会社に訪問したりすることで、
どんな雰囲気なのかなどは、
伺い知ることができると私は思っています。


これは、物件選びにあたって、
現地の雰囲気を見聞きすることにも
あてはまってくるかと思います。


不動産投資、賃貸業を行っていれば、
思うようにいかないこと、
困ったことに直面することがどうしてもあるとは思います。


そんな時に、誰に、どこに相談するか、
皆さんも、常日頃から考えておくことが大切ではないでしょうか?


災害は忘れた頃にやってくるから備えておきましょう、
と良く言われますが、
不動産投資、賃貸業でも同じことが当てはまると思います。


不測の事態が起きた時に、誰に、どこに相談するのか?
どういう振る舞いをするのが良いのか?
などを、何も起きていない時にこそ、
一度考えてみること、おすすめしたいと思います。


127 あなたは何年先を見据えていますか?


先日日経新聞に、
住宅ローンに3,000万円の壁、
という記事が掲載されていました。


かいつまんで内容をお伝えすると、
住宅ローンの借入金額が、3,000万円を超えてくると、
変動金利を選ぶ方の割合が増える、という内容です。


日銀が利上げに舵を切りつつありますが、
住宅ローンの変動金利は、
まだ0.5%前後くらいが多いです。


一方の固定金利は2%前後。


35年の住宅ローンを3,000万円、
元利均等返済で借りたとして、
0.5%だと毎月の返済額は77,875円
2%だと毎月の返済額は99,378円。


毎月の返済額の差額は、
約21,000円になります。


同じ条件、5,000万円で比べると、
毎月の差額は、約35,000円になります。


この差額を見て、皆さんならどう感じますか?


家計の生活費などとの兼ね合いで考えれば、
毎月数万円の差が出るのは、大きいですよね。


この差額を見れば、
変動金利を選びたくなる
気持ちは分かります。


物件価格も高くなっている傾向にあり、
それに伴って、借入金額も増えることも踏まえると、
借入金額が多くなればなるほど、
心理的な面でも変動を選びたくなる。


その境目の1つが、
3,000万円前後なのだなと感じました。


変動金利を選んだ場合、
積極的に繰上返済を意識する、
固定金利との差額で浮いた分を、
つみたて投資などに回して、
将来の金利変動、返済額上昇に備える、
ということであれば、良いとは思います。


ただ、私の個人的感覚からすると、
変動金利を選んでいる方の多くは、
そこまで意識されていないようにも感じます。


お金の使い道は大切だし、
好きな趣味などに差額のお金を充てていくのも、
一考の余地はあります。


ただ、住宅ローンは、
自分で返済をしなければならない「借金」です。


賃貸物件と異なり、入居者が返済してくれず、
自分自身で返済していかないといけない借り物です。


そう考えると、
自分自身の生活、家計を守るという点では、
変動金利を選ぶのは、
たとえ固定金利との返済額の差があるとは言え、
リスクが高いと私は感じてしまうのですが、
皆さんはどう思いますか?


変動金利を選ぶのは短期視点、
固定金利を選ぶのは長期視点。


私は個人的に、
そういう想いを抱いております。


また、住宅ローンにおいて、最近は35年ではなく、
40年とか50年返済のタイプもあります。


同じ金額借りるのであれば、
借りる年数が長い方が毎月の返済額を抑えることができるので、
条件に合致すれば、変動金利と同様に、
短期視点で考えると選んでしまう傾向もあるかと思います。


ただ、これも、今をラクして、
大変さを先送りしているだけのような気がしてなりません。


私は決して、変動金利を
選ぶことを否定している訳ではありません。


選ぶのであれば、どのように返済していくか?
という長期視点も意識した上で選ばないと、
後々思っていたのと違う、という事態にもなりかねない、
そういう予備軍の方が多いのではないか?という気がして、
それに警鐘を鳴らしたいという想いが強いのです。


童話うさぎとかめの話ではないですが、
特にお金の面においては、先にラクをせず、
先憂後楽の想いを大切にすることが、
長い目で見た時の安心感につながる、
と私は考えています。


上記の話と少しズレるかもしれませんが、
長期投資はリスクを下げるので、
時間を味方につけることが大切だと
金融の世界で言われたりもしていますが、
短期視点ではブレ幅が大きいことも、
長期視点で見れば、ブレ幅が小さくなる。


その点でも、
目線は「長期」を意識することが大切だと私は感じていますし、
最近、それを実感する出来事が起きました。


昨年、新たな試みとして、
リースバックの戸建物件を購入したことに
以前このコラムでも触れました。


昨年末に引き渡しが終わったので、
私の所有になってから、
まだ約1ヶ月半しか経っていないのですが、
先日、賃貸管理会社から電話連絡がありました。


「今月の家賃を送金できません」 と。


「何が起きた?」と各所に確認をすると、
なんともはや、引き渡し前から、
すでに4カ月も借主が賃料を滞納していることが発覚。


売主、保証会社、賃貸管理会社など含めて、
今後に向けて対応を考えたりしている所です。


リースバック戸建は、私にとっては不慣れな分野で、
ある意味専門外の分野。


引渡しが終わった後であれば、
100%自分の責任とも思えるのですが、
引き渡し前から滞納が発生しており、とは言え、
それを私自身が確認することなく、
売主から伝えられてもいなかった…


これを、少し気持ちが落ち着いた今にして思うと、
私自身が短期視点で、
このリースバック戸建を
考えてしまったことにも一因があるな、と捉えています。


今回、融資を利用していることもあり、
自分が出した自己資金は、
順調に進めば、2年ちょっとで回収できる目算でした。


いわゆる利回りで考えると、
かなりの高さです。


現地を見に、足を運んだりもしましたが、
まさか最初の出だしから、滞納で始まるとは…


慣れない分野に、
思慮深さの欠如のまま飛び込んだ自業自得なのかな、
とも感じています。


今後、どんな展開が待ち受けているか、
まだ明確なイメージが描き切れないのは、
短期視点に陥った選択をした、
自分への勉強代だと捉えています…


126 年金だけでは老後は不安ですか?

 
先日、NHKで「年金」がテーマの情報番組を見ました。


年金制度全般のことなども取り上げていましたが、
女性が受け取る平均の年金額が、男性の平均よりも、
5万円前後も低いことも取り上げていました。


テレビ含めてメディアで年金の特集がある時、
内容を見ると、
不安感が増すように作られているのではないか、
と私は感じてしまいます。


たしかに、年金の受給額や見込額を見ると、
その金額だけでは生活ができないという不安感とか
失望感を抱く気持ちも分からなくはありません。


ただ昨今は、ねんきん定期便などを通して、
将来訪れるその現実を、
早目に目にすることができます。


だからこそ、
受給前までに、資産運用や資産形成に取り組んで、
公的年金だけに頼らない備えをする
動機付けにもなるのだと思います。


年金というと、
老後の収入という点にスポットがあたりがちですが、
国民年金にせよ、厚生年金にせよ、
納める金額は「保険料」と名前がついています。


これが意味することは、
年金は公的な保険だということ。


健康保険と同じような、
公的な保険の位置づけだからこそ、
いわゆる老後に受け取るだけでなく、一定の障害状態になったり、
ご家族が亡くなられた時の保障の役目を果たす機能もあります。


また、世の中の経済動向に合わせて、
年金の支給水準が変わる機能も持ち合わせています。


実際、この数年、
私の両親の年金額を見せてもらった所、
わずかではありますが、給付額が増えていました。


メディアなどで取り上げる際は、
年金だけでは生活費を賄えない的な内容をメインに据えず、
保障機能や物価水準への対応機能も持ち合わせていることも、
もっと伝えると良いのでは、と私は感じています。


ただ、今の制度では機能をはたしていないと
感じる点があります。


それが、物価水準への対応機能です。


2004年にマクロ経済スライド
という仕組みが導入されました。


導入後の詳細は割愛しますが、その仕組みの影響で、
今のインフレ傾向にある状況で、
年金受給額は増えてはいますが、
物価の上昇率に連動する所までは増えない仕組みになっています。


つまり、物価の伸びを年金額は下回るので、
実質的には年金は目減りしているという意味合いです。


例えて言えば、
物価が2%あがっても、
年金は1.5%しか増えていないというイメージです。


年金に関する議論は、いろいろありますが、
物価高に連動して年金額が増えない仕組みがあることが、
私は、現状の年金制度の
1番のマイナス面ではないか、と考えています。


インフレになると
現預金を多く持っている年配の方の資産は
目減りすると言われていますが、
老後の保障として受け取る年金も目減りしているので、
公的年金がメインの収入源になっている方からすると、
肌感覚での不安感は、
より高まっているような気もします。


その結果、預貯金残高などが減るスピードを
遅らせたい想いもあいまって、
一部の富裕層の方以外は、
せっかく築いた預貯金などをあまり使わず、
年を重ねた時に備えたお金にもかかわらず、
残高の減少幅は小さい=お金を積極的には使わず、
経済にもお金が回りにくい状態を産み出す悪循環になっている。


かなり私見にはなりますが、こんな流れも、
昨今の日本では起きているのでしょうか。

とは言え、
マクロ経済スライドのような仕組みがあることへ、
不平を言っていても徒労に終わります。


だからこそ、資産運用、資産形成は、
程度の差こそあれ行っておくことが、
自助努力による保険のようなものにもなるので、
良いのではないか、と私は考えています。


もちろん、相場の動向なども、
個人の力ではどうしようもできない部分があるのは、
先程の年金の仕組みの話と重なる部分はありますが、
何にお金を投じるとか、
お金の置き場をどこにするかを選ぶのは、
自分の考えで、コントロールできるのです。


年金制度や市場動向など、
自分でコントロールできないこととはいい意味で距離を置き、
自分でコントロールできることに注力すること。


資産運用でのお金の置き場もそうですが、
資産運用の原資となる、
働いて収入を得るプロセスに
少しでも楽しさ感じられる場や環境を選ぶこと、
役に立つ、楽しさを感じられる学び等の自己投資に、
お金と時間を充てることに注力しながら過ごすことが、
年金への不安感を和らげ、
少なからずプラスな想いを抱けることに
近づく道ではないか、と私は思っています。


125 自分の資産運用に自信はありますか?

 
私は車移動をすることが多いのですが、
運転が上手だとは決して思っていません。


自信がないからこそ、
パッソという小回りのきく国産車を選んでいます。


何度となく通ったことのある道で、
「慣れ」の気持ちもあったのかもしれませんが、
自省の念と共に、凹んだ想いになりました…
想定外の支出も重なり、Wパンチという感じでした。


今回の私の体験を、落ち着いて考えてみた時、
資産運用にも当てはまることだな、
とふと思ったりしました。


運転と資産運用の共通点。


それは、
慣れた頃が1番危ない、ということ。


何事においても、
最初は慎重に進めることが多いですが、
少し経験を重ねると、その慎重さが薄れ、
失敗や誤りをしやすくなること、
皆さんも経験ありませんか?


今回の表題「自分の資産運用に自信ありますか?」と聞かれて、
「YES」と答える方の方が、少ないとは思います。


自信があるなんて言えないからこそ、
投資対象を分散させて、収益のブレ幅を抑えながら、
大きな失敗につながらないような方法を
選んでいる方の方が多いと思います。


私自身も、その1人です。


ただ、20年くらい前は、
「自信がある」と思い込んでいる時期もありました。


信用取引にはまり、
そこそこ利益をあげることができ、
さらに先物取引でも、荒い運用成績でしたが、
トータルでみれば、利益が出ていた時期のことです。


ただ、最終的には、
FXで強制終了を経験したことで、心身共に疲弊し、
長続きはしないビギナーズラックでした。


私は20代半ば過ぎの、比較的早い時期に、
資産運用に自信を持てない人間だと気が付けたことは、
今となっては、お金に変えられない財産だったな、
と感謝しています。


今でこそ仕事で活かしているCFP資格を、
その当時も保有していたにも関わらず、
そんな投機的なビギナーズラックで
砂上の楼閣の自信を抱いていた自分。


今にして思えば、よくあんなことしていたな、
とさえ思ってしまいます。


ここまでは私の話でしたが、
別の例をあげてみます。


近年で言えば、新NISAをきっかけにして、
資産運用をはじめた方の場合、
もしかしたら、自信がついてしまっているかもしれません。


例えばですが、
アメリカのS&P500に連動する
インデックスタイプの商品を選んでいた場合、
この1年くらいで、
4割くらい利益が出ていると思われるからです。


決して、自分の実力ではないのに、
例えば、他の人もやっている、
いいと言っているという理由で選んだ結果、
たまたまこの1年くらいは、
好成績を得られたかもしれません。


それが悪いことだったとは全然言いませんし、
良かった、とは思いますが、
そんな状況が、本当に今後も長く続くでしょうか?


私からすると、昨年の好成績は、
ビギナーズラック的な結果ではないか、
と感じています。


私が悲観的なのかもしれませんが、
相場がある商品に関しては、


上がったものは下がるし、
 下がったものは上がる


という流れは循環するものだ、
とつい私は思ってしまいます。


投資信託でも、
S&P500や全世界株式などが対象の商品を選ぶことは、
悪い選択だとは思いません。


ある程度、資産形成の軸の1つに据えて、
つみたて投資として取り組むのはリスクを抑える意味でも、
賢明な選択だとは思います。


ただ、それだけを選んでいるとしたら、
想定外の運用リスクに見舞われる可能性もある、
と感じます。


海外株式が伸び悩む時期に備えて、
国内株式も保有しておく。


株式が伸び悩む時期に備えて、
債券や不動産なども保有しておく。


株式や債券、不動産とは相関が低いとされる、
金やプラチナなどを保有しておく。


資産形成に有利に働く複利効果を享受できる商品で、
資産の積み上げも行いつつ、
定期的に配当や家賃なども得られる資産も保有し、
使う楽しみも味わうバランスを保っておく。


考えるほどに様々な案がわいてきますが、
自信がないからこそ慎重な選択をし、
複数の対象にお金の置き場を選ぶことで、
結果的に長期目線で見た時には、
失敗しにくくなるのでは、と、
私は実体験も踏まえて感じています。


今回は、私が自損事故でパンクさせた話から
自信を持つことについて触れました。


運転も資産運用も、
いい意味で自信を持たないことが、
慎重さを大切にできて、
良い選択をすることにも繋がるのではないかな、
と私は考えていますが、
皆さんは、どう思いますか?


124 資産運用の原点

 
1月、資産運用EXPOへ足を運んで来ました。


今回久々に足を運んで、
色々と新しい対象があるな、と感じたのですが、
その中で、私が強くした想いがありました。


それが、資産運用の原点です。


あなたは、資産運用の原点と聞いて、
どんなことをイメージされますか?


私がここで伝えたいと思っていることは、
目標や目的をもって、資産運用を行いましょう、
ということではありません。


資産運用を行うにあたって、
何を対象として取り組むのが原点なのか
ということです。


最初に、私が改めて感じた
資産運用の原点についてお伝えすると、
それは、

不動産と株式

ではないか、ということです。


以前のメルマガで、資産と資金について触れた所、
読者の方より、貴重な家訓を教えて頂くことができました。


貴重なお話聞かせて頂き、ありがとうございました。


それは、
京都で江戸時代に両替商を始めた、
冨田屋という老舗の家訓です。


その家訓の1つをご紹介すると、

財産は一方に偏せず
 家土地及株式現金と三分すること

と記載されておりました。
https://tondaya.co.jp/about/


また、安田財閥の創始者、
(今の損保ジャパンや明治安田生命などの礎になった財閥)
安田善次郎さんも、

財産三分法

ということを提唱されています。


この三分法というのが、
不動産、株式、現金」なのです。


冨田屋さんの家訓は、先日初めて知ったばかりですが、
歴史を振り返っても、お金の置き場としての資産として、
代々価値を感じられてきた対象は、
不動産と株式」なのだな、ということ。


近年、雨後の筍のように現れてきた投資商品で、
魅力的に見えるものもありますが、
伝統的に価値を感じ続けられてきた
「不動産や株式」にお金を投じ、
資産形成をはかっていくことは、
資産運用のコアから外してはならないのではないか、
という意味合いです。


不動産や株式で資産形成をメインに行いながら、
語弊があったら申し訳ありませんが、
楽しみや趣味的な資産運用として、
コアに対してサテライトという位置づけで、
他の対象には取り組むのが良いのではないか、
という意味合いです。


今回、資産運用EXPOに足を運んで、
にぎわっているブースがいくつかありました。


不動産投資のブースなども人気がありましたが、
それ以外で、
活気あふれていると感じたブースがありました。


その1つが、
「トランクルーム」のブースです。


荷物の収納スペースとして、
街中で見かけるトランクルームへの投資です。


内容としては、
トランクルームをスペースごとに分けて、
共同で1箇所のトランクルームを保有するというイメージ。


例えば、20スペースあるトランクルームであれば、
20人が資金を出し合って、運営はその会社が行い、
毎月の収支の20分の1が、
自分の収支、利益になるという投資のイメージです。


保有していることで「資」金を「産」み出してくれる、
あなたのポケットに
毎月お金をもたらしてくれる対象が資産だと
私は考えています。


その点で言えば、
このトランクルームの区分投資も
資産を保有することになるとは思います。


ただ、私は、どうしても資産として、
腑に落ちない部分が拭えませんでした。


そのひっかかりは何だろうと考えると、
トランクルームは動産なので、
保有していることでお金は産み出してくれるけれど、
所有権のような持ち分がなく、
手放したい時に売れるような場が市場として整っていないことが、
ひっかかりの原因だな、と感じました。


話を聞いている限り、
いわゆる利回りは、株式や不動産よりも高いです。


しかも、減価償却を早く行うことができるので、
所得税や住民税のような、
今払う税金の節税をしたいような方には
向いている対象なのだとは感じました。


ただ、区分所有しているとは言え、
登記がされる訳ではなく、
あくまでも契約書で一部を保有する権利が
割り当てられるだけなので、
株式や不動産のように、
自分の資産として保有するということにはなりません。


用語的に言えば、
無形資産を保有するとも言えるかもしれませんが、
その権利に、どのくらいの価値があるかを、
客観的に評価する基準もない。


だからこそ、仮に手放して現金化したいと思っても、
想定通りの価格で手放せるかも分からないし、
そもそも、手放す時には、
運営元の会社さんを通す以外の方法で手放すのは
難しいのではないか、とも感じました。


このトランクルームの区分所有投資の話を聞いたことで、
私の資産への想い、定義のようなことに、
もう一言、付け加えることにしました。


資金を産み出してくれる対象でありつつ、
明確な所有権があり、
手放したい時に売買できる市場が整備されていること。


この想いに到った時、
最初にお伝えした結論の「株式と不動産」が
資産運用の原点として相応しい対象なのだと
改めて感じました。


123 あなたが欲しいのは、資産ですか?

 
以前の日経新聞で、
「おっ」と感じる記事がありました。


「マンション築1年内の転売3倍超
 投資過熱、高騰の要因に」


もしかしたら、皆さんさんも、
ご覧になられたかもしれません。


内容をかいつまんでお伝えすると、

中古マンションで築1年以内の売り出しが
10年前の約3倍に増えている。

売り出し価格に関して、
新築販売価格より、
築1年以内の中古(新古)物件の方が高くなっている。

という内容です。


賃貸用のマンションというよりは、
マイホームなど実需の方向けの物件の話ではありますが、
「需要>供給」となっている東京都心部などで、
特にこの傾向が強まっているとのこと。


転売ヤーという存在が認識されていますが、
不動産の世界にも、
その波がやってきているような印象です。


土地には限りがあるからこそ、
好条件な立地と多くの方が考えるエリアでは、
マンションがマネーゲーム的な対象に、
ここ数年なっている印象が拭えません。


私自身は、
そういう世界、流れに身を置きたいと思わないので、
距離をおいて、今後の流れなど、
静観したいと思っています。


株式市場での相場格言に、

「強気相場は、
 悲観の中で生まれ、
 懐疑の中で育ち、
 楽観の中で成熟し、
 陶酔の中で消えていく」

というものがあります。


今回お伝えしている
不動産転売ヤーの話に絡めて言えば、
今はさしづめ、
楽観の中で成熟の後半くらいなのかな、
というのが、私の個人的な感想です。


さて、今回、この話題に触れたのは、
お金」と「資産」どっちが大切ですか?
ということを、今回の記事を通して、
今一度考えたいと感じたからです。


あなたは「お金」と「資産」、
どっちが大切だと思いますか?
区別して考えていますか?


もし、拙著をお読み頂いていれば、
その中でも触れておりますが、
お金は「資金」
株式や不動産などが「資産」だと私は捉えています。


この区分けは、資産という言葉が
「資」金を「産」むことを現わしていると考えて、

「保有していることで、
 ポケットにお金を齎してくれるものが資産」

というイメージで捉えて下さい。


お金も、預貯金の利息がつくという点では、
資産ではありますが、まだ低金利で、
受け取る利息の金利に魅力が薄いという意味で、
資産からは外していると捉えて下さい。


ここでお伝えしたいポイントは、
資産は売却して手放すと資金に変わる
ということです。


将来への備えなどで、
資産運用や資産形成をしながら、
お金を運用して育てることは大切です。


ただ、お金は育てるだけでは絵に描いた餅で、
使いたいと感じることに充てて初めて、
価値が生まれるものだと私は考えています。


冒頭でお伝えした、
マンション転売の話と絡めてお伝えすると、

「せっかく手に入れた資産、
 価値を感じる不動産を、値上げして売却し、
 資金に変えた後のことまで考えていますか?」

ということです。


今回の転売過熱の一因になっているのは、
投資転売目的で保有している海外の方、
転売益を見込んだ業者さんによる所が
大きい理由だとは思います。


もちろん、
いわゆるキャピタルゲインを手に入れて、
手元資金が増えることは、
安心感を増すことにはつながると思います。


ただ、資金は、
新たなお金を産み出してはくれません。


資金に変えた後、何かにお金を使えば、
残高が減ることにつながります。


なので、キャピタルゲインを狙うような方にとっては、
手に入れた資金を元手にして、
さらに資金を増やすことができる対象を探し、
お金を投じることを続けることが必要になってきます。


それが、仕事です、という方であれば、
仕方ないのかもしれませんが、
転売して利益を得るようなことを、
仕事として行っていないのであれば、
終わりなきゲームという罠に
はまりかねないことを意味します。


最近、マンションの賃貸投資物件でも、
ネット上のサイトなどを見ていると、
強気の値段での売り物件が
増えている印象を感じます。


と同時に、売れ残っている物件も、
増えているように肌感覚として感じています。


なぜ、高めの価格設定にしてまで
「資金」にしたいと思うのでしょうか?


売りに出さずに保有していれば、
「資産」として賃貸収入が見込めるにもかかわらず。


もちろん、何らかの使い道が決まっていて、
売却して手放して
資金にするという判断であれば、良いと思います。


当初想定していたのとは
異なるイメージの物件、資産だったので、
手放して、他の資産にお金の置き場を変える
という理由のこともあると思います。


これは、皆さんのお気持ちやお考えにもよるので、
何が正解という判断はありませんが、手に入れた、
ポケットにお金をもたらしてくれる「資産」は、
手に入れたらできるだけ長く保有することが、
長い目で見て、資産形成にとっても、
有利に働くことが多いと私は考えています。


私自身、不動産に関連した話で言えば、
賃貸需要面で考えたエリアとか、
実際に保有してみて感じた点等を勘案して、
手放した物件もあります。


ただ、本当に良いと感じている物件に関しては、
不動産投資、賃貸業を始めた2007年から今に到るまで
保有し続けている物件もあります。


不動産に限りませんが、
資産は一度保有したら、その後保有を継続して、
配当や家賃などを、受け取り続けるようにした方が、
長期目線で見た時に、気持ちの安心感があり、
税金面のようなコストなども一番抑えられて良いのでは、
と私は考えています。


保有している資産が齎してくれる資金であれば、
たとえ消費などに使ったとしても、
資産の保有を継続していれば、また時期がくると、
新たな資金をポケットにもたらしてくれるので、
残高が減っていくのを目にするような不安感からは
解放されると感じています。


昨今のインフレ下にあっても、
目減りするのは「資金」であって、
「資産」はむしろインフレに合わせて、
価値を増す可能性が高くなります。


だからこそ、資産を手放して資金にするのは、
使い道などが決まった時だけ行うようにして、
手に入れた資産は、基本、保有を継続して、
産まれてくる資金を生活に役立てるようにするというスタンスが、
精神衛生上も良いのではないか、
と私は考えているのですが、
皆さんは、どう思いますか?どう感じますか?

122 資産運用、他人任せじゃダメですか?

 
2025年、公私問わず、
あなたは何か目標を立てましたか?


ここでは、
お金や資産運用に絡んだ話題をお伝えしますが、
金融庁のページで公開されている
ライフプランシミュレーター
というのがあります。


私自身も、実は年末年始にはじめてこの存在を知ったのですが、
平易な質問に答えると、
目に見える結果が出てくるので、
1つの目安として使ってみるのも良いのでは?と思いました。

もしよかったら、
皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか?
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/lifeplan-simulator/


さて、資産運用は何のためにするのか?と聞かれたら、
あなたは、何と答えますか?


正解がある訳ではないですが、一義的には、
自分の生活を守るために、
お金の面での安心感を得るために、
という方が多いと思います。


お金の面で生活を守り、安心感を得るために、
ある程度の目標を決め、それに向けて取り組むのが、
資産運用だと私も考えています。


この目標は、
あなたと私で異なるように、各人各様ですが、
資産運用の目標に近づくために
大切なことの1つとして、私が考えていること。


それが「他人任せ」です。


投資は「自己責任」と言われます。


なのに、他人任せで良いの?
矛盾しない?と言われるかもしれないのですが、
私は、他人任せこそ、
失敗しない秘訣ではないか?と感じているのです。


どういうことか?


その1番の理由を最初に端的に言うと、
自分の感情を挟まずに行えるから」です。


もちろん、資産運用の目標に向かって、
どんな対象を選んでお金を投じるか
という点に関しては、自己責任です。


ここの部分だけは、
自分自身で決めなければいけない部分で、
その選んだ結果に対して、
他者のせいにするのはナンセンスです。


ここでお伝えしたい他人任せは、
資産運用の対象を決めて選んだ後、
自分の時間を極力かけずに済ますことができるかどうか
という意味合いです。


例を挙げてお伝えします。


少し古いですが、
2019年に金融審議会が出した
「高齢社会における資産形成・管理」
という報告書があります。


メディアなどで
「老後2,000万円問題」が騒がれる
きっかけとなった報告書です。


その中で「長期・分散・積立」の
長期投資が有用であることに触れられています。


この長期投資の対象として、
最初に候補にあがるのは、投資信託です。


中でも、
NISAのつみたて投資枠で選ぶことができる投資信託が、
適していると感じていますし、
私自身、実際にお金を投じています。


まず、投資信託という商品そのものが、
他人任せだと私は考えています。


文字通り、
「信」じて「託」してお金を
「投資」している訳ですから。


運用方針の説明を見聞きして、
この投資信託ならお金を託しても良い!
と思ったものにお金を投じます。


その後、投資信託の中身として、
どんな銘柄を選ぶか、
いつ、買ったり売ったりしているのかには、
お金を投じている本人がコントロールできないという点で、
他人任せだと思いませんか?


しかも、
購入時期を分散して積み立てる設定を一度してしまえば、
口座の残高の確認をするくらいで、
極論、あとはほったらかしでも良いという点で、
自分の感情を挟まずに
資産運用をしてくれるという意味で、
投資信託は、本当にありがたい商品だな、
と私は感じています。


資産運用に、
面白さやドキドキする感情は
不要だと私は考えています。


そういう感情があることは、
欲をセーブしきれておらず、
一歩間違うと、投資詐欺的な商品などに
足を踏み込みかねない危うささえあると思っています。


もうひとつ例をあげれば、
私がメインで行っている不動産投資も、
他人任せの運用対象だと感じています。


どの物件を選ぶかや
融資を受けるまでにやりとりをしなくてはいけない、
という手間暇がかかる点は、投資信託に劣りますが、
所有した後、自主管理にしなければ、
日常的に、自分の時間を割かずに行える資産運用の対象の1つです。


入居者さんとのやりとり、
解約の申し入れがあった時のやり取りなど、
賃貸管理をアウトソースしていれば、
経営判断を求められ、
自分の時間を割く場面は、限られてきます。


私自身、金融資産に関しては、
イデコやNISAを活用した積立投資、
実物資産に関しては、
区分マンションを活用して資産運用を行っていますが、
これらをメインに据えて行っているのは、
日常的に自分の時間を取られることなく、
自分の感情を挟まずに、他人任せで資産運用ができるからだと、
最近改めて感じています。


もちろん、
株式投資で個別株を売買して利益をあげている方、
FXや暗号資産などで利益をあげている方、
自主管理をして賃貸管理手数料を抑えている方、など、
自分の時間と労力を使って資産運用をされている方を、
否定する気持ちは毛頭ありません。


むしろ、
熱を入れて研究や学びを深めながら、
利益を上げ続けている方は、
私にはない強みを持っていて、
すごいな、と本当に思います。


ただ、そのような方は少数派の一握りで、
私のように、自己判断だけで売買ややり取りを重ねて、
利益を上げ続けられない方の方が、
世の中では多いのではないか、と考えています。


他人任せにすることで手数料などがかかり、
自分で行うより、
利益などの面では劣るのは分かりますが、
手数料を払っても、
自分ができる以上のことを行ってもらえるなら、
他人任せ資産運用で良いと私は考えています。


私は、常日頃から「餅は餅屋」という言葉が好きで、
実際にそれがもちつもたれつの世の中が成り立つ、
素敵なあり方だと感じています。


仕事面などにおいて苦手だと感じることは、
内容によりますが、
ベースの考えとしては、自分でやらずに、
その分野が得意で好きで、
経験を重ねている他人に任せる方が、
費用はかかっても効率的で良い
という考えを持ち合わせています。


だからこそ、資産運用に関しても、
特に金融資産に関しては、
他人任せの投資信託などを選ぶことがストレスを感じず、
良い選択だと感じているのかもしれません。


皆さんは、自分で判断し、
自分の時間を費やして行うことに、
力を入れたいと思いますか?


それとも、私のように、
自分よりうまくできる人がいるならお願いする、
他人任せスタイルの方が良いと感じますか?


121 年利15%の私募債

 
昨年のクリスマス前に
1通のメールが届きました。


1口100万円。
年利15%。
2025年4月30日満期の私募債。


この内容を見て、あなたはどう思いますか?


「そんな良い条件の商品あるの?」
「詐欺っぽくて危なそう・・・」


おそらく、そんな想いになるのが、
良くある反応だと思います。


むしろ、そう反応して頂きたい、というのが、
FPとしての私の立場からの正直な想いです。


ただ、私は、
この49口限定のクリスマスプレゼント的な商品を
購入する判断をしました。


その理由は後ほど伝えますが、
最初に私募債について、少し触れておきます。


私募債は、金融庁などへの届出が不要な代わりに、
引き受ける人数が49人以下に限られている債券です。
会社が発行する社債です。


そのため、一般に流通することはなく、
募集も限られた人だけを対象に
行われることが多いです。


私募債は、金利を高く設定するケースがあるので、
満期まで持てば元本が戻る、
保有期間中は高い利息が得られる、
ということを謳い文句にして、
投資詐欺的な手段として使われることも見受けられます。
未公開株投資のように。


そのため、高利の私募債の勧誘がある場合、
手を出さないことが、身を守ることにもつながります。


そんな私募債なのですが、
今回私が購入を決めたのは、
その会社のことを知っていた点、
そして約4カ月という短期だった点があります。


仮に1口100万円購入した場合、
年利15%なので、
利息は15万円受け取れます。


ただ、今回は約4ヶ月満期なので、
満期時に受け取れる利息は、
約3分の1の約5万円。


ここから、利息の税金約20%が引かれるので、
満期時には、約104万円受け取れる予定です。


約4ヶ月後に、
自分で投資対象を考えたりすることなく、
約4万円が受け取れるとしたら、
皆さんは嬉しいと感じますか?
少額で魅力はないと思いますか?


これは考え方次第なので正解はありませんが、
私にとっては、その会社を応援する気持ちと、
満期時に受け取った利息で
ハラミちゃんコンサートに行こう!
という想いが湧いたので(笑)、
充分なリターンかな、と感じて購入を決めました。


今回の私募債に限りませんが、
債券、社債に関して、
1番避けたいことは何でしょうか?


それは、その債券や社債を発行した会社などが、
満期前に倒産してしまうことです。


だからこそ、債券投資をする場合、
その債券を発行している所が、
信頼に値するかどうか、
という点に、気を付けることが1番大切です。


今回の私募債の15%は、
今の日本の低金利からすれば、格段に高い金利です。


上場している会社でもないことを考えれば、
リスクは高い商品だと思います。


にもかかわらず、
慎重で保守的な所がある私が購入を決めたのは、
創業当初から、
その会社を知っていることが大きいです。


出会ったのは、
かれこれ7~8年くらい前です。


たまたま初開催のセミナーへ足を運んだ時、
参加者は私含めて3名。


講師は、代表者である社長が直々に行っていました。


セミナー後、
その社長といろいろとお話させて頂く中で、
受講者ではなく、主催者側として、
一緒に仕事をさせて頂く機会にも恵まれました。


その後、どんどん成長を重ねていき、
今となっては、いわゆる社長業がメインになり、
お会いする機会もめっきり減ってしまいましたが、
人としての本質に関しては、
そう簡単に変わらないと私は思っています。


そんな社長の人となりや会社の現状などを
見聞きして知っているからこそ、
私募債の社債を購入しても、
倒産して元本が戻らない可能性は限りなく低い。


そう判断できたことで、
募集期間も短期限定、募集人数も限定の中、
即断即決ができたのが、
今回の、一見すると詐欺っぽく聞こえる条件の社債を
私が購入した1番の理由です。


株式や投資信託のように、
公開された相場がある場合は、人というよりは、
データや資料などを勘案して取り組むことができます。


ただ、不動産や今回のような私募債みたいに、
アナログ的な要素のある投資商品の場合、
大切なことは、

誰から買うか?
どこからどういう条件で買うか?

という点が大切だと私は考えています。


今回の私の私募債のケースも
「人」と「会社」双方を長く知っていたからこそ、
信頼をベースに不安なく決断ができました。


公私問わず、「人」としての信用や信頼があることが、
何よりも大切だということを、改めて感じました。