先週末、興味、関心があり、
「
ジェロントロジー試験」
というのを受けてきました。
https://www.instagram.com/p/DBl1yUiyMUl/応用老年学会という所が主催しているように、
年齢を重ねた後、
どう過ごすことが、幸福感につながるか。
というようなことが、
研究されている方にとっての、メインテーマな感じで、
試験の内容も、高齢期の過ごし方みたいなものが多かったです。
ちなみに私自身は、
ファイナンシャルウェルビーイングという
経済的な面からの幸福感が、
ジェロントロジーに興味を抱くきっかけとなりました。
「金融資産の6割近くは、
60歳以上の方に偏っていながら、
それをあまり取り崩さない現状」
「相続が起きても、
長寿に伴って、受け取る側も年配になり、
資産が年配者の間でグルグルしているような現状」
など、本当に、このような状況が幸福感につながるのか?
という点に疑問符があり、
FPという立場もあいまって興味、
関心を抱いているという現状です。
以前、このブログでも触れたことのある著書
「
DIE WITH ZERO」の内容に
通じる所があるかもしれませんが、
資産運用、資産形成を行うことの最終目標は、
手元にあるお金を殖やした後、
自分の幸福感を高めることに使えるか?
だと、私は考えているのですが、皆さんはどう思いますか?
もちろん、老後への備え、何か起きた時の備え、
インフレへの備えなどのように、
今の生活を維持していくためという側面も、
資産運用を行う大切な理由ではあります。
ただ、それだけだと、殖えて嬉しい、安心だ!
という満足感はあるかもしれませんが、
それを維持することを心がけてしまい、
残高が減るのを見るのが怖くて、
肝心な「使う」という視点が
漏れてしまうのではないか、と私は思うのです。
だからこそ、
「何歳までにいくらの残高を目指す」みたいな目標設定も大切ですが、
そこから一歩先の、
「その残高を達成した後、 それをどう使っていくか?」にまで、想いを馳せることが、殖やすことと同じ、
もしかしたらそれ以上に大切なことではないか、
と私は考えています。
ちなみに、私自身のことをお伝えすると、
資産残高として殖やす目標金額という視点は、
あまり重視していません。
それよりも、大切にしたいと考えているのは、
「
毎月、ポケットにお金が入ってくる仕組みを作ること」
です。
資産運用、資産形成の視点で言えば、
配当金、分配金、家賃のような
定期的に収入をもたらしてくれる資産を保有し、
毎月40~50万円前後くらいの
キャッシュフローを得られることを目指しています。
これに、見通しで考えれば、
公的な年金が、月に10~15万円くらい、
上乗せされてくるイメージでしょうか。
イデコやNISAも活用して
積立投資などにも取り組んでいますが、
それはあくまでも、一時的に必要なお金に備えるため、
あるいは、
取り崩しながら毎月のキャッシュフローを補完するため、
という位置づけで考えています。
高齢期に入った後、
私は、あまり積極的には運用を続けていかない方が、
心身両面において負担がなく、
ありがたく感じるのでは?という想いを持っています。
それに、毎月のキャッシュフローという
入ってくる安心感があることで、
使うことで得られる幸福感を
味わいやすくなるとも思っています。
残高が減るのを見れば、
使うのを躊躇してしまいかねないように思うので、
残高を減らさずに保ちながら、
毎月入ってくるお金の流れを、
キャッシュフローとして作っておくことが良い
という意味合いです。
使い方として考えていることをあげてみると、
今後の自分の状況がどうなるかにもよるのですが、
今のまま独身で過ごすなら、
例えばですが、
サービス付き高齢者住宅のような所にお世話になるのも
ありかも、と思ったりしています。
入居一時金的な部分には
イデコやNISAで築き上げたものをあて、
毎月の家賃的な部分に、キャッシュフローを充てることで、
生活面での安心感をベースに置ける、
というイメージです。
あるいは、近しい人と同じマンションの別々の部屋に住み、
プライバシー保ちながらも、
スープの冷めない距離で安否確認しながら過ごす
といったスタイルも悪くないのかな、と。
その場合は、キャッシュフローを、
毎月のローンの返済あるいは家賃の支払いにあてながら、
住まいを確保することにもつながるのかな、
などとも思ったりしています。
生活の拠点は住まいなので、
住まいに関して思っていることを
2つほど例としてお伝えしてみましたが、
楽しみの使い方としては、
「友人、知人との食事など一緒に過ごす時間に使う」
「趣味を楽しむ(ピアノや応援したい人などに使う)」
「寄付などを通して、
意義ある活動をしている人や団体を応援することに使う」
「いろいろな意味合いで、
快適に感じる空間で過ごすために使う」
使い方としては、自分が楽しみ、
満足して幸福感を抱けることがベースにはなりますが、
他者のために使うことが
結果的に幸福感につながるような使い方にも、
関心を寄せています。
この使い方は、将来に限らず、
今から実践しようと心がけている使い方でもあるので、
仮に労働収入が途絶える時が訪れても、
同じように使い続けられるようにしたい、
という想いです。
ここまでは、漠然とではありますが、
20年後くらいなどの、
お金の将来イメージをお伝えしてみました。
あなたが、もし60代、70代であれば、
今のそしてこれからの使い方について、
私と同じく現役世代であれば、
殖やした後のお金の使い方について、
考える参考にして頂ければと思います。
ただ、
お金を使うのは将来だけではありません。
今も、大切です。
たまに、将来のために生活費をきりつめて、
資産形成に手取りの5割など、
大きくつぎ込んでいる方がいるのを見たりしますが、
「効果的な使い方ではない!」
と感じてしまいます。
現役の今だからこそ、
年齢が若いうちだからこそ、
お金を使って体験、経験できることがあるからです。
その経験が、仕事やプライベートに活きてきて、
幸福感を増しながら、
充実した過ごし方ができることにつながる、
と私は考えているからです。
ちなみに、幸福感の高い年収は、
いくらくらいだと思いますか?
個人差があり、正解がある訳ではないのですが、
行動経済学者のダニエル・カーネマン氏によれば、
およそ75,000ドル前後で、
幸福感は頭打ちになるという発表をされています。
日本円にすれば、
1,000万円前後といった所でしょうか。
それを上回ってもあまり変わらないのは、
仕事に割く時間が増えて、お金を使う時間がなく、
ストレスが増えるからではないか?
と私は捉えています。
先日、活躍して成功されていらっしゃると私が感じている、
50代後半の方とお話をさせて頂いた時に、
「僕は、年収を1,000万円くらいに
抑えるように仕事をコントロールしている」
とおっしゃっているのを聞きました。
その方は、お金のプロでも、
ウェルビーイングに精通している訳でもないのですが、
おそらく長年のご経験から、
仕事とプライベートのバランスと幸福感を
感覚的に自己認識されているのだな、と感じました。
だからこそ、良いお仕事に恵まれながら、
ゆとりを感じるスタイルで過ごされているのだな、
と思いました。
年収を多く頂けることは、
それだけ社会から必要とされていることの現れでもあるので、
素敵なことだと思います。
ただ、そのプロセスに、
幸福感という点を犠牲にしている部分がもしあるのなら、
今後の働き方含めて、
一考の余地はあるのかもしれません。
今回は、
全体的に概念的な内容になってしまいましたが、
将来の、そして今のお金の使い方と働き方を考えること、
資産形成で殖やしたお金を、
その後どう使っていきたいかを
おおまかでもイメージしてみること。
そのことを考えることが、結果的に幸福感を高め、
ファイナンシャルウェルビーイングも高めながら
日々を過ごすことにもつながると私は考えています。
資産形成でお金の置き場をどこにするか?だけでなく、
どう使っていくのが、
あなたにとって幸福感を高めることになるのか。
ぜひ一度胸に手を当てて考えてみることを
おススメしたいと思います。